北海道建設新聞社
2024/06/10
【北海道】北大とラピダスが包括連携協定/構内に分析拠点を設置へ
北大とラピダス(本社・東京)は5日、包括連携協定を締結した。半導体に関する技術力向上と人材育成を目的にキャンパス内へ2ナノ半導体の評価・分析拠点を設ける。半導体人材育成や先端半導体研究促進にも取り組む。
北大で開いた締結式には寶金清博総長や小池淳義社長らが出席。寶金総長は半導体産業は大学発展に大きなインパクトがあるとし、「国内最大の12の学部数がある大学として、多様な財産をフル活用してラピダスと一緒に進めたい」と述べた。
協定内容は、半導体拠点整備協力としてキャンパス内に24時間体制で評価・分析する拠点を年内に設け、25年4月にも稼働する。評価・解析は微細な薄膜を何層にもわたり積み重ねる2ナノ半導体の構造を原子レベルで解析する。同社が機器を設置し、30−40人体制で運用する。
半導体拠点形成推進本部副本部長の清水聖幸北大副学長は「微細な半導体の評価・分析は振動などの影響を受けやすい。北大構内の環境は向いている」と話した。
半導体人材育成ではラピダス社員による講義や評価工程の見学、将来的に北大の最新研究成果を社員が学ぶ機会などを設ける。先端半導体研究促進では、北大の研究を先端半導体に活用することなどを見込む。