君津市議会は6日、「公共交通及び公共施設等調査特別委員会」の初会合を市役所9階議会全員協議会室で開催した。2025年7月から空き公共施設となる予定の旧大和田小学校について、施設の市場性や有効活用策を把握するためのサウンディング型市場調査の実施要領を7月〜8月上旬に公表することが報告された。周西の丘小学校、周西中学校、県立君津高等学校と連携し、さらなる教育的発展が期待できる用途に限定し、提案を求める。
市場調査では、8月に現地見学会を開催し、同月上旬〜9月下旬に参加申し込みと提案書などを受け付け、10月のサウンディングを経て、12月下旬に結果を公表する運び。グループによる提案も受け付ける。
旧大和田小学校は、大和田425に所在。敷地面積は4万5500u。現在は、周西の丘小学校の仮校舎として活用している。
建物7棟の総延べ床面積は9876u。代表建物は1969年度の建築。
2024年度施政方針で石井宏子市長は、旧大和田小学校について「サウンディング型市場調査や敷地の測量などに着手し、地域活性化へのさまざまな可能性を模索していく」と話していた。
旧小糸小利活プロポ/7月の事業者再公募
旧小糸小学校利活用事業に関しては、23年8月31日に公募型プロポーザルの募集要項を公表し、事業者選定に向けた手続きを進めたが、応募者10者のうち7者が辞退し、残る3者が事業内容審査の最低基準点の120点に達しなかったため、失格となった。そこで、条件などを見直した上で公募型プロポーザルを再公告し、産業振興や雇用創出など地域活性化に寄与する提案を求める。
7月から募集要項などを配布し、8月に参加申込書などの提出を締め切る。25年1〜3月に事業者の選定および決定を行い、4月頃の地域説明会を経て、6月定例議会に財産処分についての議案を提出する運び。
当初公募からの変更点は▽提案書作成期間の延長▽事業内容のみによる審査▽契約交渉中の契約種別の変更を認める▽建物の除却提案に対する加点――など。
契約種別は、土地と建物の売却または貸し付けとする。
財産処分に係る参考基準額は、売却の場合、不動産鑑定額を基準額として設定。貸し付けの場合、建物は無償、土地は不動産鑑定額から設定する。
なお、当初公募では、土地建物売買契約による場合の最低売却価格を土地6930万円・建物2640万円、また建物の使用貸借契約および校庭の賃貸借契約による場合の最低貸付価格(年額)を土地111万2400円(建物は無償)としていた。
参加資格要件は、法人格を有する単体の事業者または複数の事業者によって構成されるグループで、事業を運営できる資金力、企画力、技術力、経営能力などを有し、かつ提案事業について経歴、実績、社会的信用を有することなどだった。
旧小糸小学校は、大井戸1061に所在。敷地面積1万7838・82u。都市計画区域外に位置している。
建物の総延べ床面積は3440u。主な建物は▽管理教室棟=RC造2階建て、延べ床面積1750u、1972年建築▽特別教室棟=RC造2階建て、延べ床面積1092u、74年建築▽屋内運動場=S造平屋、床面積420u、69年建築。
委員会は、石上塁議員(きみつ未来)が委員長、保坂好一議員(創政会)が副委員長を務めている。議題は「路線バス周西線及びコミュニティバス中島・豊英線の再編の方向性について」と「空き公共施設の利活用について」。