日本建設業連合会北陸支部(支部長・木村淳二鹿島執行役員北陸支店長)は5日、2024年度定時総会を新潟市中央区で開き、魅力ある建設産業となるよう、出席者は決意を新たにした。
会に先立ち、木村支部長は能登半島地震に触れ「災害復旧の支援に感謝する。引き続き震災対応に総力を挙げて復旧に取り組んでいく」とさらなる協力を求めた。また、支部の活動方針として時間外労働の上限規制や、防災、減災、キャリアアップシステム(CCUS)、技能者の処遇改善などを挙げながら「国民の期待に応えるよう、地域の守り手として地域の特性を踏まえた担い手確保、インフラDXのさらなる普及促進、健全な発展のために適正な受注活動を行うとともに、円滑な施工に向けて安全と品質の確保、若い人が入職するために安全な職場環境を構築する必要がある」と強く呼び掛けた。
また、来賓から日建連の土木本部長を務める押味至一副会長(鹿島代表取締役会長)は地震発災の翌日からの昼夜を問わない復旧活動の労をねぎらうとともに、「時間外労働の規制に適応した働き方改革や、7月から9月の夏季4週8閉所、積極的な公共投資の推進、労務賃金など処遇改善に向けて最大限の努力をお願いしたい」との考えを強調した。
24年度の事業実施計画には、▽公共事業の円滑な実施(発注機関との意見交換、入札制度の改善や円滑な施工の確保に向けた諸活動)▽請負契約制度の改善(公共工事の契約面から見た諸課題の改善方策への取組み)▽積算の適正化と資材対策の推進(積算方式の検討等)▽安全対策の推進(安全、衛生、労働対策、公衆災害防止対策の着実な展開)▽環境対策の推進(建設副産物処理に関する検討、公害防止、建設副産物対策の推進等)▽技術開発の推進(建設技術報告会の活用、ICTの導入・普及・拡大等)▽広報活動の推進(親子見学会、市民現場見学会、鉄道建設技術の理解等)▽担い手の確保・育成に向けた対応(北陸建設界の担い手確保・育成推進協議会等)▽災害対策等への対応(北陸地方整備局、鉄道建設・運輸施設整備支援機構との災害協定への対応等)▽委員会(総務および契約積算・技術、広報、安全環境対策、事故防止対策)の設置といった10項目を盛り込んだ。
引き続き、優良事業場として「松浜雨水ポンプ場調整池工事」(安藤ハザマ・機動建設工業・秋葉建設興業・小菅建設興業JV、坂本佳則現場所長)と、「富山協立病院新棟建設工事」(石黒建設、大森篤志現場所長)の2現場が表彰された。