県は、谷山伊作線の伊作峠トンネル実現に向けた調査を進めている。6日、県議会で元山寿哉議員(自民党、日置市区)が一般質問。安原達土木部長は「これまでの調査結果を踏まえ、ルートの比較検討を行い、ルート案を選定したことから2024年度は予備設計を委託する」と答弁。峠を貫通することからトンネル(1本)が含まれる。また、18日には期成会総会が行われ要望活動等の事業計画が決定する。
現道は、鹿児島市谷山市街地から伊作峠を経由し、日置市吹上町の国道270号に至る幹線道路。麓地区の線形改良を終え、急勾配区間には登坂車線を設置するなど2車線改良済み。
地元の要望等を踏まえ20年度から調査を開始。これまで、概略ルートの検討、地質状況等の調査を行い、不安定斜面の存在や水源地への影響等の課題を確認した。
23年度は3程度のルート(0・8q〜3・3q)を比較検討しルート案を選定。24年度は選定したルート案を基に予備設計を委託する。
安原部長は「伊作峠トンネルは大きな事業となることから、多くの課題があり、引き続き道路構造、整備効果、整備手法等の検討を行っていきたい」と締めくくった。
なお、18日には午後7時から、主要地方道谷山伊作線改良整備トンネル期成会総会が日置市吹上町の吹上支所で開催される。
■大田工区の整備
残る区間で改良着手
鹿児島東市来線の大田工区(日置市伊集院町大田)の整備状況について東清剛議員(無所属、日置市区)が質問。安原部長は「幅員が狭く通学路ながら歩道が未整備な未改良区間の約1・4q区間を2015年度に事業化。これまで橋梁を含む約600m区間の整備を終え現在、残る用地買収を実施中で24年度は改良工事に着手する」と答弁した。