土庄町は、旧渕崎小学校跡地を利活用するため、サウンディング型市場調査を実施、立地やアクセスの良さなどは確認できたが、事業化するには行政の協力が必要になるなど、「市場性については判断できなかった」と公表した。調査結果を基に、今後も引き続き利活用を検討していく方針だ。
サウンディング型市場調査は3月に実施、現地見学に2社、事業提案に2社が参加した。事業者との対話では、「中心市街地に位置し、利便性は高く、港からのアクセスも良い」との評価を得た。提案内容は複合施設(宿泊、飲食、交流など)の提案が2件で、このうち既存校舎の歴史を踏まえた改修の活用が1件、解体して新たな建て替えが1件。資金調達については民間事業者による資金調達を前提としているが、事業の規模が大きいことや多様な業種が関わることから、事業者単独では難しいため、行政の協力は必要であるとの意見を得た。
旧渕崎小学校(淵崎甲1256)は15年3月に閉校、8年が経過し、現在はグラウンドと体育館が社会体育などに利用されている。土庄町都市計画区域の中心部に位置し、周辺には大型商業施設、町役場、金融機関が隣接していることから商業施設や宿泊施設、福祉施設などでの利活用が期待できるという。また、雇用の創出や交流人口の拡大などで町が発展するような利活用が望まれている。
既存建物は校舎、プール、体育館。体育館は町民が使用しているため、対象外としている。対象面積は6040平方b。
校舎は鉄筋コンクリート造2階建て延べ1928平方b。完成は1期が1968年、2・3期が69年、4期が79年。旧耐震基準で改修実績なし。プールはFRP。水面積は447平方b(25b、7コース)。74年に完成。付帯施設は男女更衣室、管理室、機械室、トイレ。対象外の体育館は鉄筋コンクリート造平屋499平方b。73年に完成。耐震性能あり。
提供:建通新聞社