大槌町は、震災津波伝承事業の一環として、町全体の「追悼・鎮魂」の場となる(仮称)鎮魂の森の新設を計画。30日に条件付一般競争により2社で「(仮称)鎮魂の森整備工事(その2)」を入札した結果、松村建設が2億2200万円で落札した。議決案件のため、議会で承認後、本契約となる。順調に推移すれば、工期は25年3月末まで。整備工事は、これまでに基礎工事の同(その1)と、トイレ新築工事を発注済みで、今回の工事が最後の発注となる。
整備場所は、同町須賀町地内。町中心部を守る、大槌川水門と小鎚川水門の間の防潮堤(高さはTP+14.5b)沿いに設置し、敷地面積は県道から東側の防潮堤、三陸鉄道、大槌川に囲まれた約1.5fとなっている。
整備エリアには、中心部に大きな円を描く管理通路(幅員3b)を設置。円の内部には祈りの軸上にアプローチ園路(幅員8b)や水盤を設けるほか、水盤から階段を上がったエリアには芳名碑、献花台を配置。このほか円内には芝生広場や記憶の森、地蔵尊の森(地蔵尊を移設)も整備する。
円の外側では、北側に旧町の記憶を残す「町わりの広場」、西側には「暮らしの森」、南側にはトイレ・休憩棟、駐車場を設置する。設計は、総合設計研究所が担当した。
今回入札された同(その2)では、残る園路、メインエントランス工事、縁石・舗装、植栽、芳名碑・献花台の設置などを施工する。
(仮称)鎮魂の森の全体完成は、25年7月を予定している。
提供:日刊岩手建設工業新聞