県総務部は、6月13日開会の6月定例議会に上程する補正予算案の概要を29日に発表した。緊急輸送道路における法面緊急点検事業5000万円を計上。対象は、県管理道路のうち、2016年度と17年度に実施した点検において道路閉塞などの可能性が認められた緊急輸送道路の法面90か所。議決後、早期に各土木事務所が点検業務を委託。さらに、必要に応じて崩落などの防止に必要な設計・工事を迅速かつ効果的に進めていく。また、孤立集落対策緊急支援補助金2億5000万円を確保した。
孤立集落対策緊急支援補助金は、能登半島地震において孤立集落が多く発生し、救助や物資供給などが行き届かない事態が生じたことから、市町村が実施する孤立集落対策に係る取り組みを26年度までの3年間で集中的に支援するもの。
補助対象は、孤立化の可能性がある集落を有する市町村。対象事業は▽自主避難所などの整備(集会所の修繕、トイレの洋式化など)▽コンテナハウスやユニットハウスなどの購入▽ヘリポートの整備(整地・ヘリサインの整備など)▽備蓄品(水、食料、毛布など)の整備▽孤立地域における対応マニュアルなどの整備▽ドローンなどの操作技能習得のための研修――など。
補助率は2分の1で、1集落当たり100万円を上限とする。
24日に行われた「能登半島地震を踏まえた関係機関連絡会議」で熊谷俊人知事は、半島という共通する地理的特性踏まえ、「市町村が実施する孤立集落対策を支援していくための新たな補助金の創設、緊急輸送道路における法面緊急点検など、必要な対策を講じていく」と話していた。
補正により3億円を追加し、総額は2兆1080億円となる。