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日刊岩手建設工業新聞社
2024/05/29

【岩手】岩手県建設業協会 総会で事業計画決定 予算確保や国土強靱化へ

 岩手県建設業協会(向井田岳会長)は28日、盛岡市の盛岡グランドホテルで24年度の定時総会を開き、24年度事業計画を決定した。同協会では、会員一丸となり地域の守り手の責務を果たすとともに、社会インフラ予算の確保と国土強靱化の計画的推進などに取り組み、関係機関に積極的に要望活動を展開していく。任期満了に伴う役員改選では、向井田氏を会長に再任した。

 総会には494人が出席。向井田会長は冒頭のあいさつの中で、「当協会では、若者が夢を持って将来を託せる産業として発展していくため、努力を重ねている。働き方改革を最重要課題として労働環境の改善などを進め、建設産業が地域で果たす責任を全うしたい」と述べた。
 その上で、全国的に自然災害が激甚化・頻発化していることなどに触れ、「われわれは持続可能な地域づくりに直接関わっており、将来にわたって地域建設業が存続することが重要だ。社会インフラ予算の確保などに取り組み、関係機関に対し、積極的に要望を実施したい」と決意を示した。

 来賓のうち、達増拓也知事(八重樫幸治副知事代読)、工藤大輔県議会議長、東北地方整備局の山本巧局長らが祝辞を述べた。
 うち八重樫副知事は、「いわて建設業振興中期プラン2023に基づき、皆さんと一体となって、担い手の確保・育成や働き方改革の推進、生産性向上を進めたい」と知事のメッセージを代読。
 山本局長は「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策は、4年目を迎えた。中期的な見通しを立てるため、出来るだけ早期に中期計画をまとめる必要がある。必要な予算の確保へ努力したい」と語った。

 総会では、23年度事業と収支決算の報告、24年度事業計画案と収支予算案などを審議し、いずれも原案の通り決定した。
 24年度事業計画としては、「社会インフラ予算の確保と国土強靱化の計画的推進」「生産性の向上(設計積算と入札制度)」「働き方改革」「コンプライアンスの徹底」「構造(経営)改善の推進」「建設需要創造対策」「経営革新事業の推進」「研修事業の推進」「防災・安全対策事業の推進」などを盛り込んでいる。

 社会インフラ予算の確保と国土強靱化の計画的推進においては、公共事業予算の安定的・持続的な確保や、計上された予算の確実な執行、各地域・各級の均衡ある発注などを関係機関に強く要望していく方針。

 生産性の向上では、ICTなどに取り組みやすい環境を整備するよう、各種支援策を関係機関に要望。適正な設計・積算や発注・施工の平準化、適正な予定価格の設定なども引き続き要望する。
 働き方改革では、適正な工期設定などを要望するほか、週休二日制普及促進DAYの取り組みを着実に進める。

 建設需要創造対策では、地域経済の活性化に不可欠な公共事業の具体的事業の調査検討を行うとともに、パトロールなどを通じて維持管理状況を把握し、国・県市町村に適切な整備を提言できるよう検討していく。

提供:日刊岩手建設工業新聞