入善町役場新庁舎竣工式が26日、同庁舎大会議室で執り行われ、町議会や地権者、施工者、県内自治体首長ら約170人が出席し、大勢の町民が見守る中、待望の新庁舎竣工を盛大に祝った。27日に開庁した。
式では、笹島春人町長が新庁舎建設に至った経緯などを説明した上で「新庁舎は防災をはじめ、脱炭素、SDGsなど、時代が要請する課題の解決に向けた町の姿勢や方向性、入善町らしさを広く発信するものであり、町が描く未来像を町民と共有できる施設になった」との考えを示すとともに、「この新庁舎を入善町の新しい歴史の幕開けの旗印として、町民から真に『役に立つ場』として愛されるよう、職員一同決意を新たに入善町のまちづくりに邁進していく」と式辞。本田均町議会議長があいさつし、事業経過報告、施工者らへの感謝状贈呈の後、来賓の新田八朗知事と上田英俊衆院議員が祝辞を述べた。竣工式に先立ち、庁舎1階ロビーでは関係者らによるテープカットも行われた。
旧庁舎が旧耐震基準の上、築後50年以上経過し構造物や設備が著しく老朽化していたため、入膳423番地の敷地面積1万357平方メートルに、RC造一部S造3階建て延べ5572・24平方メートルの新庁舎を建てた。新庁舎は、1階が町民系・事業系窓口業務を集約したワンフロアサービスとし、設備の省エネルギー化として黒部川扇状地の地下水を生かした空調設備や、太陽光発電システムを導入して環境負荷にも配慮。非常用発電機や太陽光発電による蓄電システムに、ライフライン遮断時に対応した給排水機能を確保するなど、災害時にも庁舎機能を維持できるようにした。総事業費は42億2000万円。
施工者は、建築主体が飯作組・大勝建設・吉原建設JV、電気設備が北陸電気工事・米澤電気商会JV、給排水衛生設備が吉枝工業・上田管工事工業所JV、空調設備が新菱冷熱工業・上田管工事工業所JV、太陽光発電設備が柿本商会、電話交換設備がホクタテ、雨水貯留施設整備が廣川建設工業など、設計は安井建築設計事務所(東京事務所)、監理は創建築事務所が担当した。