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北陸工業新聞社
2024/05/28

【石川】この人に聞く/ピックアップいしかわ2024/「震災復旧、課題に対応し着実に」/県民の安全・安心確保に尽力/北陸地方整備局金沢河川国道事務所長/五十川泰史氏

 4月の人事異動で北陸地方整備局金沢河川国道事務所長に就いた五十川泰史氏。22年ぶりとなる金沢勤務は能登半島地震からの早期復旧が最優先となる。「業界団体の皆さんとも意見交換しながら、課題に対応して着実に進めていきたい」と話す五十川氏に今後の展望を聞いた。
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 元日に発生した地震では奥能登地域を中心に甚大な被害が発生した。現在、金沢河川国道事務所と能登復興事務所が連携しながら、能越自動車道やのと里山海道などの復旧に当たっている。「われわれの当面の使命は7月末までに能越道・里山海道を対面通行できるようにすること。応急対応を確実に進めることが目標だ」と力を込める。
 これからは応急対応から本格復旧へと次のフェーズに移行していくことになり、「道路のサービスレベルを元通りにしていく。できるだけ早急に進めていきたい」と話す。さらに、「復興をテーマに考えると、しっかりと能越道の整備を推進していくことが非常に重要になる」と述べ、事業中の田鶴浜七尾道路や輪島道路2期区間の進ちょくも図っていく考えだ。
 1999年4月から3年間、金沢工事事務所(当時)で調査第二課長として、能越道七尾氷見道路や国道8号の津幡北バイパス、小松バイパス、加賀拡幅、国道157号東部環状道路といった主要事業の推進に汗をかいた。特に加賀拡幅では地域住民の意見を計画に反映させるPI(パブリック・インボルブメント)方式の手続きに関わり、拡幅の方針が決定した。「相当な経験を積むことができた。やっぱり金沢勤務が一番印象に残っている」と振り返る。
 2度目となる金沢への着任時には「当時事業に携わっていた道路が開通していたことに歳月を感じた。相当整備効果が出ていると実感した」と感慨深げだ。
 「明るく、楽しく、前向き、誠心誠意」をモットーに、実直に仕事に取り組んできた。「地震の復旧・復興が非常に大きな課題ではあるが、従来から進めている河川や砂防などの事業も、県民の安全・安心の確保や経済発展、地域振興の基盤として重要だ。皆さんの期待にしっかりと応えられるよう、できる限り力を尽くしていきたい」
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 いそがわ・やすふみ 九州大工学部土木工学科卒、1993年4月、国土交通省(旧建設省)入省。松山河川国道事務所長、名古屋国道事務所長、島根県土木部長などを経て現職。埼玉県さいたま市に自宅を構える。趣味はジョギング、ラグビー観戦。四国での勤務時代に「乗り鉄」に。54歳。

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