盛岡市は、山王児童センター、山王老人福祉センター及びかつら荘建設工事の実施設計と厨川地区活動センター・厨川老人福祉センター複合化・大規模改修工事の基本設計を入札した結果、山王児童・老福・かつら荘は武田菱設計、厨川活動センター・老福センターは環境計画工房が落札した。ともに市公共施設保有最適化・長寿命化計画に基づき設計を作成する。
市は、山王児童センターと同老人福祉センター、それにかつら荘の3施設を複合化し、旧盛岡短期大学跡地に移転新築する。
新施設については、基本設計の時点で鉄骨造3階建て延べ1820・36平方bを想定。児童センターと老人福祉センターは1階で床面積は648・50平方b。児童センターには遊戯室や図書室、集会室、老人福祉センターには集会室や相談室、調理室などの設置が見込まれている。また両センターの共有部分として事務室やトイレ、倉庫などが検討されている。
母子生活支援施設のかつら荘は、1―3階で、延床面積は1113・01平方b。18歳未満の子どもを養育する母子が、支援を必要とする時に子どもと共に入所できる施設となっている。玄関は別で1階に母子相談室や学習室などで、2―3階に事務室や母子室などの生活スペースの設置を検討している。そのほか物置や駐輪場も整備される。
基本設計時点での計画工事費は、15億1130万円程度を想定している。24年度で実施設計をまとめ、25―26年度の2カ年で建設工事を実施し、26年度内の供用開始を目指している。
東厨川地区にある活動センターと厨川老人福祉センターについて市は、▽活動センターの大規模改修と一部減築▽老人福祉センターと活動センターの増築による両施設の複合化▽現在のかつら荘と老人福祉センター、児童センターの合築施設の解体―を検討している。
具体的には、敷地内の北側にある既存の活動センターの体育館部分について大規模改修工事を行うほか、集会室などがある部分を一部減築。既存の活動センターに隣接する形で建物を増築し、老人福祉センターと活動センターの一部機能が入居する。既存のかつら荘・老人福祉センター・児童センターの合築施設については解体することになる。
現在の活動センターは鉄骨造平屋建て706・47平方b。大規模改修を行う体育館部分については、屋根や外壁、床、内装、建具、電気・機械設備など全般的に工事を実施する方針だ。また老人福祉センターと活動センターの一部が入居する増築部分については、鉄骨造平屋建て約500平方bを想定している。
今回の基本設計業務では、工事に係るスケジュールや増築部分についての基本的な考え方を整理するとともに、複合化する各施設の機能の共有や限られた面積での効率的な間取りなどを検討する。現時点で、計画工事費は活動センターの大規模改修、かつら荘など既存施設の解体、老人福祉センターと活動センターの増築の三つを合わせて5億2000万円程度を想定している。
市は24年度で作成する基本設計の結果を踏まえ、25年度以降のスケジュールを決定する方針だ。
提供:日刊岩手建設工業新聞