シーエイチアイ(東京都港区)は、横浜市と横浜企業経営支援財団(IDEC横浜)から取得予定の「横浜金沢ハイテクセンター」について、契約条件となっている建物維持期間の5年が経過した後も、解体せずに運営を継続する意向を示していることが分かった。5月23日の横浜市会本会議で、福地茂氏(自由民主党)の議案関連質疑に佐藤広隆副市長が答弁した。
横浜金沢ハイテクセンター(金沢区福浦1ノ1ノ1)はホテルやオフィス、ラボなどの機能を持つ複合施設。老朽化により多額の大規模修繕費が必要になると見込まれ、IDEC横浜の財務状況に悪影響を及ぼしかねないことなどから土地・建物の売却を決めた。
福地氏は「現在もテナントが入居していることに加え、ホテルは地域の宴会などで幅広く利用されている。区のランドマークとして、売却後にどのように利用されるのか市も見守るべきだ」とただした。
これに対し佐藤副市長は、2023年度に売却先選定の一般競争入札を実施した際、「所有権移転から5年間は産業振興施設として運営し、建物を維持することを条件とした。違反した場合は買い戻すことができる特約を付けている」ことを説明。
その上で、シーエイチアイによると、売却後の活用方法について「ホテル運営を継続し、オフィスには台湾や米国などからの企業誘致を計画している。5年経過後も解体せずに施設を維持する意向がある」と把握していることを明かした。
提供:建通新聞社