北海道建設新聞社
2024/05/24
【北海道】大型事業、最大限支える/記者会見で岩田道建協会長
北海道建設業協会の岩田圭剛会長は21日の総会終了後、北海道建設記者会の記者会見に応じた。ラピダスや北海道新幹線、札幌市内の再開発などの大型事業は「本道や札幌の将来に極めて重要。地域建設業として推進事業を最大限支える」と表明。政府の賃上げ要請については「特に民間企業で資材価格や労務単価を踏まえた適切な積算がなされ、下請け企業が原資を確保できる取引環境を整備することが重要だ」と述べ、あらゆる機会を通じて働き掛けるとした。
時間外労働の上限規制対応では、BIM/CIMなど建設DXの推進や建設ディレクター普及など業務の効率化を進める。「市町村工事で適切な設計変更を徹底してもらい、民間工事も含めて適正工期の設定がなされるよう関係機関とも協議、連携する」方針だ。
人材確保に向けて「業界を挙げ週休2日の定着や長時間労動の是正を進める」ほか、建設業への理解を深める現場見学会や就業体験を継続し、積極的な情報発信で若者の入職を促す。職業学科の維持・拡充も求める。
1月の能登半島地震では寒さの厳しい時期に多くの孤立集落が発生した。「同様の災害発生に備え国土強靱化を推し進める必要がある」と強調。2025年度の予算編成に向けても「本道の社会資本の整備推進と強靱化の実現へ精力的に関係機関に要望する」考えだ。
24年度から始まった第9期北海道総合開発計画は「食料安全保障や観光、ゼロカーボン、生産空間の維持・発展、強靱な国土づくりを目標に掲げる。本道の未来を共創する一員としてその役割をしっかり果たす」と述べた。