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滋賀産業新聞
2024/05/24

【滋賀】県土交部 新部長・波多野氏インタビュー

 今春、滋賀県土木交通部長に就任した波多野真樹氏に、県土木交通行政について話を伺った。

 ―部長就任おめでとうございます。早速ですが今のお気持ちを聞かせてください

 波多野部長(以下、部長) 滋賀県という大きな組織・予算を預かるという責任に対し、緊張感をもって各事業に向き合い、取り組んで行こうと考えております。

 ―具体的にはどのようなお考えで組織運営されますか

 部長 滋賀県が今後どのように進化していくか、どのように進化させていくべきかといった視点の下で各種インフラ整備を展開し、明るい未来を見据えていきたいと考えております。また、県の象徴とも言える琵琶湖を活用した県内交流も進めていければおもしろいのではとアイディアを膨らませているところです。

 ―ありがとうございます。今年度の入札制度改革についてはいかがですか

 部長 働き方改革と若手・女性の活躍といったところを発注者・受注者ともにしっかりと意識し、進めていかなければならないと考えます。このことから、建設工事入札参加資格審査の主観的評価項目に女性技術者の雇用促進を評価したり、総合評価では週休2日制の導入は当たり前とし、祝日等も休暇日に含める「週休2日+αチャレンジモデル工事」も試行します。それらの制度をしっかり整え、業界の改革・課題解消の後押しが出来たらと思っております。また、工事等電子入札システムによる入札手続きの運用見直しとして、入札公告に落札決定予定日時を記載することに加え、落札決定日時を開札日の原則3日後に設定し無駄を省いていこうとしております。その他、改善・改良すべき点は業界の方々と意見交換しながら進めていく所存であります。

 ―今年度の大型所管事業を教えてください

 部長 道路関係では県道杉本余呉線補助道路整備工事を推進していきます。主な工事は、延長1500bを対象とするトンネル工一式で、施工方法はNATM工法を採用。工期は、約40ヵ月程度を見込んでいます。河川関係では金勝川広域河川改修工事を、砂防関係では穴太川補助通常砂防工事を、建築関係では仮称・第二大津合同庁舎整備の設計を、それぞれ計画的に進めていきます。

 ―安全・安心を支える地域づくりはどうお考えですか

 部長 有事に備え今できる準備は全て取り組んでいきたいと考えております。特に、山間部のお住まいの県民の皆様が孤立しないよう、県独自の道路啓開計画を作って行きたいなと思っております。

 ―建設業活性化についてお願いします

 部長 国スポ・障スポや万博等、そのステージを整えているのは建設業なんだともっと現場で発信して欲しいと思っております。そして、建設業がもっと注目して貰えるよう、我々も魅力を発信し、業界の方々と想いを一つにして建設業の必要性や素晴らしさを県民の方々に理解して頂きたいと考えます。DX推進と働き方改革の発展に係る各種事業をしっかりと展開しながら、未来の業界を・未来を担う子どもたちが、建設業はかっこいいんだと思ってもらえるよう進めていきたいと考えます。

 ―ありがとうございました

― ◇ ―

 波多野真樹氏(はたの まさき)は、平成7年3月に大阪大学工学部土木工学科を卒業後、同年4月に建設省(現国土交通省)入省。平成21年7月には内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)付参事官補佐、平成24年4月には国土交通省関東地方整備局荒川下流河川事務所長、平成26年4月に大阪府貝塚市副市長に就任。平成30年4月に国土交通省水管理・国土保全局防災課防災企画官、令和2年7月に国土交通省水管理・国土保全局河川環境課河川環境保全調整官、令和3年7月に国土交通省近畿地方整備局淀川河川事務所長、令和5年4月に滋賀県理事(公共事業調整担当)を経て、本年4月に県土木交通部長に就任した。

提供:滋賀産業新聞