トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2024/05/23

【大阪】京阪三条駅周辺を再開発へ

 内閣府は5月20日、京都市東山区の京阪三条駅周辺地域9・6fを都市再生緊急整備地域に指定する方針案を示した。6月2日までの意見募集の後、秋ごろに地域指定する見通し。同駅周辺では、京阪ホールディングスが長期経営戦略の中で「三条駅周辺再開発」を打ち出している。京都市も今後、区域内にある元有済小学校の跡地活用や市営住宅の再編を進める。
 今回公表された地域整備方針案によると、祇園などの繁華街や東山などの観光地、文化芸術ゾーンとして位置付ける岡崎地域へのアクセスが良く、鉄道と主要なバス路線が結合する交通結節点である同エリアで、国内外の人々が暮らし、働き、交流する、にぎわいと活力あふれる拠点形成を目指す。
 駅周辺の再整備に合わせ、鉄道やバス、タクシーの乗り継ぎ円滑化や利便性の向上など交通結節点としての機能の強化や安全性にも配慮した歩行者のためのゆとりある空間を創出する。歩行者ネットワークを充実させ、駅を軸にした人と公共交通優先のまちづくりを進める計画だ。

〜京阪三条駅周辺再開発の進展にも寄与〜

 建物の整備・更新に合わせ、商業・観光・文化・交流機能など多様な都市機能を集積する他、公共施設整備や都市開発事業で生み出されたオープンスペースを生かし、魅力的な空間確保や防災機能を強化する方針だ。
 同エリアで京都市は、三条市営住宅の約2万9300平方bを対象に住棟建て替えを行っており、22年度に第1期建設工事に着手。今後第2期、第3期の新住棟建設にも入り、31年度までに建て替えを終える予定だ。
 京阪ホールディングスは、長期経営戦略の中で、三条駅前に東山観光の拠点となる、日本や京都の文化を発信する複合施設の整備を進めるとしている。現時点で詳細は未定としているが、駅周辺の活性化に寄与したい考えだ。
 京都市内ではこの他、都市再生緊急整備地域に指定済みの京都駅周辺地域と京都南部油小路通沿道地域も同日付で、2地域を統合し指定範囲を一部拡大する方針案が示されている。
 大阪府内では、▽大阪城公園周辺地域▽大阪駅周辺・中之島・御堂筋周辺地域▽難波・湊町地域▽新大阪駅周辺地域、阿倍野地域▽大阪コスモスクエア駅周辺地域▽堺東駅西地域▽千里中央駅周辺地域▽高槻駅周辺地域▽枚方駅周辺地域―10地域が指定を受けている。
 都市再生緊急整備地域とは、都市再生特別措置法に基づき、民間の都市開発事業などを通じて緊急かつ重点的に市街地の整備を推進すべき地域として指定される。地域指定を受けると、都市計画上の特別措置が講じられる他、民間都市再生事業制度による金融支援や税制の特例を受けることができ、民間活力を中心とした都市再生が期待できる。現在、全国で52地域、約9539fが都市再生緊急整備地域の指定を受けている。
 ※対象区域を示した図は建通新聞電子版に掲載中

提供:建通新聞社