土木学会関東支部新潟会(会長・深田健県土木部長)は20日、第46回総会を新潟市中央区で開き、技術者の資質向上を図るとともに、担い手確保に向けて産官学が連携することを確認した。
会に先立ち、深田会長が登壇し、能登半島地震など激甚化する自然災害に触れながら「我々は地域の守り手としての役割を果たすため、若者や女性の定着、土木の魅力をさまざまな活動を通じて伝えていく」と力を込めた。その上で、技術者の3分の1が55歳を超えている現状を説明し「1人でも多くの方々に土木のファンになっていただき、土木業界を志す若者や子どもたちを増やすため、土木をより多くの方々に理解してもらえる取り組みを引き続き進めていきたい」と理解と協力を求めた。
議事では、2023年度事業報告および収支決算報告をはじめ、24年度事業計画と収支予算が承認された。事業計画をみると、11月18日に「土木の日」記念講演会を行うほか、21日には研究調査発表会(担当・新潟大学、土屋雷蔵賞の選考)を開催する。建設事業のイメージアップ活動としては、23年度に引き続き日本建設業連合会北陸支部との共催で「土木の日」の関連行事、親子工事見学会や記念講演会を行う。また、県内の土木施設をホームページで紹介するとともに、女性技術者が活躍できる職場環境づくりや、評価向上に向けた活動(情報の共有化、情報発信)、地域の発展に寄与するインフラ整備に関する広報活動を推進することが盛り込まれた。議事終了後、23年度土屋雷蔵賞受賞者の4人(長岡技術科学大学・小椋崇弘氏、新潟大学・飯田輝良氏、長岡技術科学大学・市原直人氏、新潟大学・坪田到馬氏)が紹介された。