トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建設経済新聞社
2024/05/21

【京都】元新洞小学校跡地活用で募集要項案 募集対象は大学・学生等との協働

 京都市は20日、元新洞小学校跡地活用に係る契約候補事業者選定のための募集要項案を明らかにした。
 平成25年3月に閉校した同校跡地については「歴史と記憶を未来につなぐ新たなまちづくりの拠点の創出 〜地域コミュニティの活性化と次世代の新たな活力を生み出す空間の創出を通して〜」をテーマに活用を進める。
 学識者や専門家、地域住民らで構成する契約候補事業者選定委員会(委員長・中谷真憲京都産業大学法学部教授)の初会合を20日に開催し、募集要項案を公開で審議。審査項目及び審査基準案を非公開で審議した。
 市が示した募集要項案によると、募集対象とする事業は@京都市の政策課題への対応に資すること(ア・敷地を最大限に生かした活用、イ・避難所、その他防災上の機能強化、ウ・地域経済への貢献、エ・文化の継承・活用及び創造、オ・環境に配慮した取組の推進)A地域コミュニティの活性化に資すること(ア・地域住民が利用する施設の整備、イ・施設等の整備、維持管理、ウ・地域住民との円滑な関係の構築)B次世代の新たな活力を生み出す空間の創出、大学・学生等との協働による魅力あるまちづくりに資すること。上記事業以外の機能を含めた複合的な施設の整備など、対象物件を幅広く活用する事業を提案することも可能。ただし、宿泊施設については、市民生活との調和を前提としたうえで、京都観光行動基準(京都観光モラル)を踏まえ、地域の歴史や文化、自然環境・景観との調和、地域雇用、伝統産業・伝統文化の振興など、地域の魅力を生かす宿泊施設でなければ認めないとした。
 活用にあたり、市から事業者に土地を貸し付けるとともに、原則、既存建物は譲渡したうえで、事業者において施設の整備を行うことを条件とする。
 土地の貸付けの期間は、(定期借地権)「50年以上80年以内」、又は、(事業用定期借地権)「10年以上50年未満」とし、定期借地権を設定する。
 契約期間終了後、事業者は建物等を自らの費用で撤去し、土地を更地にしたうえで明け渡す。
 既存建物の取扱いによると、既存建物を除却し、建物を新築することができる。また、既存建物の増築、大規模改修等により活用可能な床面積を確保のうえ、既存建物を保存することもできるが、保存する場合は、事業者が耐震強度を確認のうえ、耐震性能が不足している場合は耐震改修を行う。
 契約候補事業者の選定は、応募者から提出された書類をもとに、契約候補事業者選定委で、事業計画を審査する。市が定める最低貸付価格以上の額を借受希望価格として提示し、かつ、最高の得点を獲得した者を有効活用事業者とする。
 5月末〜6月上旬頃から募集を開始、概ね3ヵ月後の8月末〜9月上旬頃に応募を締め切る。第2回選定委で提案内容の説明等を受ける。第3回以降の選定委、基本協定の締結、事前協議会の開催を経て、貸付契約を締結する。
 同校跡地は、仁王門通に面した左京区川端より三筋東二条下る新東洞院町252及び川端二条下る一筋目東入る新車屋町166−1の敷地面積6971・91u(実測面積)で、南北に細長い形状。用途地域は近隣商業地域(指定建ぺい率80%、指定容積率300%)。高度地区は15m第3種。
 主な既存建物は、校舎(本館)がRC造地下1階地上2階建、延1106・46u(昭和4年築/Is値0・73/改修済み)、校舎(北・南)がRC造4階建、延1518・60u(北が昭和48年築、南が昭和53年築/Is値は北が0・75、南が0・79/北は改修済)、講堂(体育館)がRC造平屋建、382・21u(昭和29年築/Is値0・17/未改修(コンクリート強度が低い))、校舎(給食室)がW造平屋建、128・52u(昭和52年築)、倉庫1がS造平屋建、19・95u(昭和52年築)、倉庫2がCB造平屋建、20・81u(昭和34年築)、更衣室がCB造平屋建、50・56u(平成10年築)、機械室がCB造平屋建、13・44u(昭和46年築)、倉庫3がCB造平屋建、8・51u(築年数・不詳)、倉庫4がS造平屋建、11・27u(築年数・不詳)で、その他にプール等。
 担当は京都市行財政局資産イノベーション推進室学校跡地活用促進担当(рO75−222−4119)。