大阪府、大阪市、堺市は、大阪市内で第5回新しいまちづくりのグランドデザイン推進本部会議を開き、大阪・関西万博の機会を捉えた府内各地のまちづくりやグランドデザインの推進に向けた取り組みについて、進捗状況と今後の方向性を確認した。夢洲第2期区域では、民間事業者からのマスタープラン案を夏ごろから募集する見通しだ。
夢洲第2期では、夏ごろにマスタープラン案の募集を開始した後、優秀提案を基に大阪府・市で年度末までにマスタープランを策定する。万博終了後にはマスタープランを踏まえ、開発を手掛ける民間事業者を募集する。
府内各地のまちづくりに関しては、大阪都心部などで開発される夢洲第2期やうめきた2期などの大規模プロジェクトに加え、▽大阪城東部地区▽堺都心周辺(堺駅・堺旧港エリア)▽高槻駅・枚方市駅▽千里中央地区▽守口市駅・門真市駅▽長田・荒本駅周辺▽中百舌鳥駅周辺―の各エリアの活性化に向けたビジョンや整備の進捗状況について説明した。
このうち、高槻駅周辺では、今年2月にJR高槻駅南地区市街地再開発事業の準備組合が設立されており、今後具体化する見通し。千里中央地区では東町中央ゾーンの再整備事業が計画、解体中のオトカリテ、閉鎖中のセルシーなどがある地区内を土地区画整理事業による段階的に整備する予定でいる。また、東大阪市の長田・荒本駅周辺では、市の中心拠点の検討に合わせ、流通業務市街地の在り方の検討も進める。荒本駅近くの大規模公有地を活用する事業者の公募も行われる予定だ。
〜市町村や鉄道事業者との連携を推進〜
グランドデザインの推進については、前回の推進本部会議で設置を決めた市町村まちづくり連携会議で、市町村の取り組みの進捗状況や課題などに関する情報提供、意見交換などを行っており、本年度は5月27日に開催を予定している。
また、鉄道沿線まちづくり推進会議では、取り組みの一環として、JR学研都市線沿線について沿線市などとまちづくり協議会を立ち上げ、沿線まちづくりビジョンの策定に向けた各種施策・事業の検討・調整を行っていることなどを報告した。
大阪府の森岡武一副知事は、府内での各事業の進捗について、「万博後を見据えた取り組みの進め方や府内各所への広め方が重要になる」とした上で、「鉄道沿線まちづくり推進会議などを活用し、市町村のまちづくりに対する支援を強化していきたい」と話した。
※写真は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社