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建通新聞社(岡山)
2024/05/22

【岡山】岡山河川 高梁川酒津で堤防強化と堰改築へ

 国土交通省岡山河川事務所は、新規事業として高梁川酒津地区堤防強化・笠井堰改築事業に着手する。2024年度は関連する詳細設計と堰下流側の埋蔵文化財調査を委託する。工事については、25年度以降の予算措置次第で、条件などが整い施工可能な各種整備を順次実施する見通し。
 同事業は、高梁川を渡河する山陽自動車道より下流側の酒津地先を対象にしている。河口から10・8`ポストに位置する笠井堰(左岸堰)改築する他、左岸側では堰付近で未整備の築堤工延長約500b、周辺高水敷整備1`以上、堤防外側浸透対策1`程度を計画。右岸側や河川内では、山陽自動車道以南の河道掘削などを実施するもの。
 埋蔵文化財調査は、笠井堰改築前準備として24年度に堰下流側の約1280平方bを調査する予定。調査範囲全体面積は現時点で未定だが、毎年必要な調査範囲を定めて調査する。
 高梁川水系では1893年10月以降、決壊による甚大な浸水被害が3度も発生しており、「平成30年7月豪雨」により真備町で甚大な浸水被害が発生し、小田川付け替え事業などが整備された。同事業に引き続き、被害ポテンシャルが高い酒津地区の治水安全度向上に向け新規事業を推進する。事業効果には、背後地約6000fと想定される浸水リスクが軽減できるとしている。

提供:建通新聞社