奥州市は今年度、市が目指すまちの開発デザインとなる「奥州市未来羅針盤図」のエリアプロジェクトの一つとなる江刺市街地エリアプロジェクトについて、開発整備構想の策定を計画する。策定は外部委託で進める構えで、必要な予算を盛り込んだ補正予算を市議会の6月定例会に提案予定。委託業者は公募型プロポーザルで選定する。
羅針盤図は、三つの全市共通プロジェクトと五つのエリアプロジェクトで構成。江刺市街地エリアプロジェクトでは、新たな工業団地の江刺フロンティアパークU整備に伴う、誘致企業雇用者対策として居住、通勤、生活環境の整備を計画する。加えて、官民連携による市有地有効活用を、江刺体育文化会館等や旧商業施設跡地の跡地で構想する。
今年度は、官民共創による移住定住対策や文化・子育て機能等、住み良い都市機能の在り方などを含めた、居住環境の整備とビジネス環境の整備を柱とした江刺市街地エリア開発の基本構想の策定を進める。加えて、現在推進中の江刺工業団地の渋滞緩和対策を滞りなく進める。
基本構想策定のため、江刺市街地エリア開発整備構想策定業務を民間コンサルに外部委託する。業務委託費を盛り込んだ補正予算を6月定例会に提案し可決次第、同月にも構想策定プロポーザルの公募を開始する。
8月に審査委員会で事業者を決定し、構想策定に入っていく。業務内容としては、基礎調査として市有地やその周辺の状況調査、ワークショップの開催などによる民意の聴取、基本理念や方針の策定、目的を達成するための諸機能の整備、人流や交通アクセスに応じたゾーニング、民間資本を活用した事業手法の検討、スケジュールの具体化などを想定。構想は、25年3月の策定完了を予定している。
翌4月からは、開発計画の策定として、構想に基づいたより具体的な計画策定に入りたい考え。併せて民間企業を対象としたサウンディングによるPFI導入可能性調査なども進めていく。
25年12月に開発計画の策定を完了する予定。26年1月に開発事業者を募集・選定し、26年4月から開発事業の実施を構想している。
提供:日刊岩手建設工業新聞