県土整備部は今年度、技術提案型総合評価を適用する土木コン業務4件を選定した。比較的難易度が高く、予定価格100万円以上の業務から選んだ。技術提案内容に8割のウエートを置いて落札者を決める。
候補案件を各県土が選定し、本庁に報告した。
岩美町陸上の町道陸上中央線は落石の危険度が高まっており、今年度から県代行によって改良事業に取り組む。昨年度までに法面対策や現道改良の概略がまとまり、詳細設計に入る。事業費3000万円。県内の土木コンを対象に提案を募る。
鳥取市青谷町の勝部川では、閉塞する河口部の対策に代えて上流部の治水対策を検討する。業務は「特に難易度が高い」部類に該当するため、県内外の土木コン向けとなりそう。事業費2500万円。
このほか、智頭町新見の県道津山智頭八東線は、出合橋から下流部で幅員が狭く曲がりくねったカ所に迂回路を検討。北側の対岸にパイパスルート400bを想定し、橋梁を含めて概略計画を練る。県内土木コン向けは1000万円。また、鳥取市江津の県道秋里吉方線は、鳥取環状道路の起点部から市道に乗り入れる交差点の予備設計を進める。県内の土木コン対象は1000万円。
同部県土総務課によると、土木コンの技術提案型は、15年度から県内向け業務にも拡大。評価テーマ1〜2項目を設定し、技術提案書の提出を求める。「価格2割、技術8割」のウエートで評価することが特徴。毎年度、各県土1件程度の試行を継続している。今年度の予定業務は次の通り。
▼町道陸上中央線道路改良工事「測量設計業務委託」(県代行)=道路詳細設計、県内向け7月▼県道秋里吉方線(江津工区)改良工事「交差点予備設計業務委託」(交付金)=測量、交差点予備設計、県内向け6月▼勝部川治水対策効果検討業務委託=治水効果検討、県内外対象6月▼県道津山智頭八東線(新見2工区)道路概略設計業務委託=概略設計、県内向け6〜7月
日刊建設工業新聞