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日刊岩手建設工業新聞社
2024/05/15

【岩手】北上川上流ダム再生へ 流域5市町で期成同盟会を設立 要望活動などを展開

 四十四田ダムの堤体かさ上げと御所ダムの操作方法変更の事業推進に向けた、「北上川上流ダム再生事業促進期成同盟会」が設立し、13日に設立総会が開かれた。同盟会は盛岡市をはじめとする流域5市町で構成。要望活動などを通じて、ダム再生事業に期待する地元の声を関係省庁に伝えていく。

 設立総会の冒頭、発起人である内舘茂盛岡市長があいさつ。近年の北上川における降雨状況に触れながら、ダム再生事業の意義を説き「ダム再生事業は治水機能の増強を図り、ダム下流部にある自治体を守るための事業。一日も早い着工が望まれる」と述べた。
 内舘市長は「ダム建設が全国で本格化しており、国の予算確保も厳しい状況にあると聞いている」との現状認識を示した上で「関係自治体が一体となって、中央に要望していく取り組みが必要」と、関係自治体の連携強化を呼び掛けた。
 来賓の祝辞には、東北地方整備局河川部の畑山作栄河川調査官、県土整備部の上澤和哉部長が登壇。北上川の治水対策や流域治水の必要性を説いた。畑山調査官は、近年発生した豪雨に対するダムの治水効果やダム再生事業の進捗状況に触れながら「建設段階までもう少しであり、同盟会の設立はダム再生事業の推進に大きな後押しになると思う」と感謝の意を示した。

 同盟会は、盛岡市、滝沢市、雫石町、紫波町、矢巾町の2市3町で構成。四十四田ダムの堤体かさ上げと御所ダムの操作方法変更により治水機能増強を図る北上川上流ダム再生事業の推進を図るため、地域の要望を関係省庁や国会議員らに伝えることを目的に設立した。
 主な事業内容としては、「情報交換、研究および広報活動」「陳情および要望」「東北ダム事業促進連絡協議会との連絡調整」などを挙げており、ダム再生事業の推進に向けた機運醸成を図りながら、地元の期待の声などを関係機関に届ける活動を行っていく。
 13日に開かれた設立総会では、内舘市長を会長に選任。24年度事業として「会員相互の情報交換」「東北ダム事業促進連絡協議会の要望活動への参加」などを決定した。

提供:日刊岩手建設工業新聞