秋田県教育庁総務課は15日、秋田県育英会が東京都で運営している東京学生寮を建て替えるため、官民連携手法導入可能性調査をプロポーザル方式で公告した。契約上限額は917万4,000円で、申請書・提案書等の提出期限は6月12日。プレゼンテーションを同月26日に実施し、審査結果は7月3日に通知。調査結果をもとに7年度、基本計画を策定し、早ければ8年度に事業者を公募・選定。同年度中の設計着手、10年度の着工を見込む。
東京学生寮(東京都世田谷区)は、首都圏に進学した本県出身の学生を支援するため建設された施設で、昭和52年建設の本館(RC2F1,275u)と平成7年建設の別館(RC3F1,413.81u)で構成。老朽化に伴い現在地で建て替える。
建て替えにあたり、4年度にはサウンディング調査を実施し、建設業、不動産業、コンサルタント業者12者が参加。民間事業者のみで建て替え・運営を行うという条件に対し、全参加者から「地代や寮の家賃設定により可能」との回答を得た。また、借地期間については「50年以上が望ましい」との意見が出された。
5年度は事業の基本方針や学生寮の整備条件、事業方式などをまとめた基本計画案を策定。整備条件は部屋数が70戸(広さは不問)で、設備として洗面台、トイレ、風呂(またはシャワー)、冷暖房設備、インターネット環境、共用部分に洗濯室やキッチンなどを設置。事業方式は定期借地権方式で、借地期間は県財務規則により30年(50年以上への改正を検討中)。
また、同年度は計画案をもとに、2回目のサウンディング調査を実施。建設業者など12者が参加し、「借地期間は50年以上を確保すべき。70年以上を確保できれば、民間事業を幅広く検討できる」「工事期間は2年でも可能だが、住民への配慮や労働環境を考慮した場合、3年を確保した方が良い」などの意見が出された。
提供:秋田建設工業新聞社