斉藤鉄夫・国土交通大臣は11日、成田市の一般国道464号北千葉道路建設現場を視察した。県施行の成田区間のうち、(仮称)土屋橋P2のたもとにおいて、熊谷俊人知事と池口正晃・県県土整備部長が成田区間の事業概要を説明。熊谷知事は、北千葉道路について「アジア、首都圏における競争力強化に寄与し、地元、首都圏全体にとって重要な道路。『オール千葉』で取り組みを進めている」と述べ、一日も早い全線開通に向けた力添えを求めた。斉藤大臣は「成田空港は、羽田空港とともに日本の国際競争力の先頭に立たなければならない。北千葉道路の完成に向け、県と連携しながら頑張っていきたい」と力を込めた。
沿線自治体(鎌ケ谷市、市川市、印西市、松戸市、成田市、船橋市、白井市)の市長または副市長、県議会議員、地元選出国会議員なども集い、斉藤大臣にさらなる整備推進を要望した。
北千葉道路建設促進期成同盟の会長を務めている芝田裕美・鎌ケ谷市長は「西側については2021年度に事業化し、今年度、用地取得に着手していただいた」として謝意を表した一方で、「鎌ケ谷市を含め、未事業区間がある。交通渋滞が多く、生活道路や通学路に車が入ってきてしまっている状況」と話し、早期整備の必要性を訴えた。
北千葉道路建設推進議員連盟事務局長の小池正昭県議は「わが国の国際線の基幹空港である成田空港の地位を守っていくため、アキレス腱となる鉄道と道路が重要」との見方を示した。
前・国土交通副大臣の豊田俊郎・参議院議員は「国、県、地元市が三位一体となっての早期完成に向け、国会議員も側面からしっかりと取り組んでいく」と誓った。
北千葉道路は、東京都心と成田空港を最短で結ぶ道路で、延長約43km。うち、約30kmは暫定形を含めて開通済みで、印西市〜成田市の約13・5kmについて、国と県が協同して整備を進めている。市川・松戸3・5kmは、国の権限代行事業として21年度に新規事業化した。
池口部長は「成田スカイアクセス線とJR成田線をまたぐ、施工難易度の高い区間が残っている」と説明し、引き続きの支援を要請した。