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建通新聞社
2024/05/15

【大阪】働き方改革など情報共有 近畿B会議

 国土交通省と近畿2府5県・4政令市の土木部長らによる2024年度春季近畿地方ブロック土木部長等会議が5月13日に開かれた。4月から建設業にも適用され始めた時間外労働の上限規制への対応などについて意見を交わした他、予算執行の促進策と執行上の課題、公共工事の品質確保に向けた取り組み、インフラの老朽化に対応したインフラマネジメントなどの取り組みを共有した。
 あいさつに立った大臣官房の森下博之参事官(イノベーション)は、「国土強靱(きょうじん)化に関しては、災害の発生しやすい国土条件を鑑みると継続的、安定的に取り組んでいく必要があると考え現在、国土強靱化実施中期計画の策定に向けて検討している。公共事業関係費を安定的に確保していくには計画的な執行が重要だ。執行率向上に向けて引き続き、繰り越しの設定や補正予算の計上について早期の議会上程などをお願いしたい」と呼び掛けた。
 また、続いてあいさつに立った近畿地方整備局の見坂茂範局長は、「これから出水期を迎えることから国や県などの隔てなく、災害対応は総合力で対処しよう」と要請。最後に働き方改革について「発注者が努力して、受注者の残業が少なくなるようにしていきたい」との考えを示し、地域建設業者への発注が多い基礎自治体への指導を府県に求めた。
 会議では、新・全国統一指標とされる地域平準化率(工事)や週休2日対象工事の実施状況(工事)、低入札価格調査基準または最低制限価格の設定状況(工事)などを確認した。週休2日対象工事の実施については、和歌山県が昨年7月に受注者希望型から発注者指定型に切り替えたことなどを報告した。また、昨年4月から取り組んでいる「建設現場一斉閉所」が9割程度で実施されていることから、府県ごとの地域発注者協議会などで市町村に取り組みを呼び掛けることを確認した。
 公共事業の品質確保に向けては、基礎自治体となる市町村の技術者の技術力向上をサポートする方法などを議論し、国や府県の研修に市町村の職員を受け入れていることなどを共有した。
 また、インフラマネジメントについては、地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)への積極的な取り組みを要請し、関西地域での取り組みなどを紹介した。
 ※写真は建通新聞電子版に掲載中

提供:建通新聞社