秋田市防災安全対策課は、古川流域の総合的な治水対策に関連して建設する(仮称)秋田市水防センターの基本設計・実施設計業務を公告した。6月5日に開札する予定。現時点での施設規模は鉄骨造平屋建て、床面積416.14uで、推定工事費は4億5,265万9,000円。基本設計を3カ月、実施設計を5カ月でまとめ、7年4月に工事を公告。5月の仮契約、6月議会での契約承認を目指す。着工は同年7月を予定している。基本計画は村田弘建築設計事務所がまとめた。
水防センターは、秋田河川国道事務所が秋田南大橋上流右岸(雄物川6.8km地点)に整備する河川防災ステーションの敷地(北西部、四ツ小屋字中山地先)に建設。鉄骨造純ラーメン構造平屋建て、床面積416.14u(建築面積495.4u)を予定、基礎は既製コンクリート杭(PHC)を想定している。
基本計画によると、災害時は水防団の活動拠点、平常時は市民の防災学習やコミュニティ活動の場として活用。会議室および水防団待機室、水防倉庫、事務室、男女トイレ・多目的トイレなどで構成する。
このうち会議室・水防団待機室はおおむね100人規模で、会議や水防団の待機に利用。水防活動や防災に関する情報の展示などを行い、子どもたちの防災学習の場としても活用する。ふだんは地域のコミュニティ活動の場としても利用できるよう、広く開放する。
水防倉庫には土のう袋や防水シート、ロープ、木杭、ゴムボートなどの水防資機材を備蓄。災害時における停電の際、照明・コンセントや空調換気設備に2日間、電源が供給できる非常用発電設備も整備する。事務室は施設管理者の滞在を想定し、湯沸し設備や物入れを検討する。
男・女トイレ(内外部兼用)や多目的トイレも配置。国が整備する防災ステーションの平場部分でレクリエーションを行う際や、隣接する雄和・仁別自転車道を利用するサイクリストや散策者らが屋外からも利用できるよう配慮する。
令和5年度単価による工事費は4億1,524万円(建築2億9,436万円、機械設備7,338万円、電気設備4,750万円)だが、物価上昇などを加味した7年度単価では推定工事費を4億5,265万9,000円としている。
来年7月に着工した場合は約9カ月の工期で建設し、8年4月のオープンを目指す。
提供/秋田建設工業新聞