大槌町は、震災津波伝承事業の一環として、町全体の「追悼・鎮魂」の場となる(仮称)鎮魂の森の新設を計画。9日付で、条件付一般競争入札により「(仮称)鎮魂の森整備工事(その2)」を公告した。整備工事ではこれまでに基礎工事の同(その1)と、トイレ新築工事を発注済み。今回公告した同(その2)は最後の工事発注となるもので、工期は25年3月末まで。参加申請書の提出期限は29日正午で、入札は翌30日に行われる。
整備場所は、同町須賀町地内。町中心部を守る、大槌川水門と小鎚川水門の間の防潮堤(高さはTP+14.5b)沿いに設置し、敷地面積は県道から東側の防潮堤、三陸鉄道、大槌川に囲まれた約1.4fとなっている。
整備エリアには、中心部に大きな円を描く管理通路(幅員3b)を設置。円の内部には祈りの軸上にアプローチ園路(幅員8b)や水盤を設けるほか、水盤から階段を上がったエリアには芳名碑、献花台を配置。このほか円内には芝生広場や記憶の森、地蔵尊の森(地蔵尊を移設)も整備する。
円の外側では、北側に旧町の記憶を残す「町わりの広場」、西側には「暮らしの森」、南側にはトイレ・休憩棟、駐車場を設置する。設計は、総合設計研究所が担当した。
整備工事は、造成など整備区域全体の基礎的な工事を施す同(その1)を松村建設が、トイレ新築工事は林崎建設が担当。公告された同(その2)では、残る園路、メインエントランス工事、縁石・舗装、植栽、芳名碑設置、外構などを施工する。
入札参加条件には、同町入札参加資格者名簿に登録され、町内に「本社」または「営業所」を有し、土木工事A級に登録されている者であることを付している。
工事は議決案件のため、6月6日に仮契約を予定。その後、議会で承認後、本契約となる見通しだ。
提供:岩手建設工業新聞