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日刊建設タイムズ社
2024/05/08

【千葉】概算工事費は12億円/ガイダンス施設基本設計概要/隈研吾と実施設計委託契約/市原市 チバニアン

 市原市は2日、隈研吾建築都市設計事務所による「(仮称)チバニアンガイダンス施設」の基本設計概要を公表した。また、4月2日付で、同社と実施設計委託の特命随意契約を締結したと発表。目標概算工事費については、当初8億円としていたが、物価高騰・労務費上昇、建物のZEB化、太陽光発電システムの設置、エレベーターの設置などにより、約12億円に増額している。実施設計段階において、市民シンポジウムや保存活用検討委員会の意見を反映するなど仕様を精査し、縮減を検討する。
 ガイダンス施設の建設地は、田淵の敷地面積約3万8500u。
 建物は、RC造一部S造(耐震壁付きラーメン構造)2階建て、延べ床面積約993・7u、独立基礎。
 天然記念物の保存活用のための施設として▽養老川流域田淵地区の景観と調和しながら、人と自然を守り、土地に寄り添う施設▽限られた面積を最大限に使い倒し、来訪者に高揚感と豊かな体験を与える施設▽LCC(ライフサイクルコスト)を抑えながら環境にも配慮した、快適で使いやすい長寿命な施設――を意識し、世界から注目され、長く愛される施設を目指すこととした。
 外観を構成する特徴的なスロープ屋根「ジオルーフ」は、敷地へのアプローチからスロープの登り口が見える構成とする。勾配は1/20以下で、田淵地区の自然を体感できる屋外展示ルートや、露頭側の谷を望める展望空間となる。
 スロープだけでなく平場や階段状のエリアと植栽帯を設けることで、景観に配慮しつつさまざまな使い方に対応できる空間とする。大階段エリアは、大人数へガイダンスを行うためのスペースや露頭を観察しながら休憩できるスペースとして整備。ジオルーフ上には、実験を行えるスペースを設ける。
 1階の諸室計画は▽事務室、詰所、控え室=41・1u▽展示室=204・3u▽多目的室=多目的室+洗い場121・4u、準備室24・1u▽倉庫・備品室=倉庫@21・7u、倉庫A5・3u▽情報発信スペース=21・4u▽トイレ=男子トイレ18・4u、女子トイレ21・7u、誰でもトイレ4・7u▽機械室=空調機械室@24・3u、空調機械室A17u、電気室25・9u、屋外機械室3・1u、室外機置き場@7・6u、室外機置き場A13・4u、PS2u▽授乳室・更衣室=5・1u▽廊下など=風除室@7・6u、風除室A9・1u、エントランス・廊下368・8u、前室8・2u。
 2階は、エレベーターホール7・3uなど。
 エレベーターは、車椅子対応13人乗り、床面積5・1u、積載量900kg、速度60m/min。かご内寸法は、W1600o×D1350o×H2250o。出入り口寸法は、W900o×H2100o。ドア方式は、電動、2枚戸中央開き。電動機出力は、AC―5・7kW(ギアレス)。
 また、電気設備基本計画、空調設備計画、給排水衛生設備計画などが盛り込まれている。
 実施設計委託の契約額は4642万円。実施設計委託期間は2025年1月31日まで。k_times_comをフォローしましょう
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