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建通新聞社(神奈川)
2024/05/09

【神奈川】神奈川労働局 建設業の有効求人倍率は6倍

 厚生労働省神奈川労働局のまとめによると、3月の県内建設業(建設・採掘従事者)の有効求人倍率は6・02倍と全業種平均の0・83倍を大きく上回った。同局の分類による12業種中最も高い。一方、新規求人数は3063人で前年同月と比べ2・2%減少。2023年度の新規求人数は3万6783人と前年度比8・3%減った。求人数の増減にかかわらず、建設業の人手不足の危機的な状況は変わらないことが明らかになった。
 3月の県内建設業の有効求人倍率を職種別に見ると、建設躯体工事が11・61倍、躯体を除く建設工事が4・56倍、電気工事が3・5倍、土木作業が8・47倍。いずれもタイトな需給環境の中、建築と土木の状況が特に厳しい。
 有効求人倍率が建設業に次いで多いのが保安業の5・9倍。サービス業の2・4倍、輸送・機械運転の2・02倍がこれに続く。
 建設・採掘従事者以外で建設に関わる業種の3月の新規求人数は、「電気・ガス・熱供給・水道業」が35人(前年同月比85%増)、「運輸業・郵便業」が2305人(同2・2%減)、「不動産業・物品賃貸業」が606人(同5%増)だった。
 23年度の建設業の求人数は、年間を通じても減っている月が多く、22年度の1・6%減に続いて2年連続で減少した。神奈川労働局は「資材・人件費の高騰による新築住宅の需要減が背景にあるようだ。ただ、人手不足で直接受注できない、募集してもなかなか採用が決まらないという声もあり、求人の減っている理由は、はっきりしない」と話す。

〔有効求人倍率とは〕
有効求職者数に対する有効求人数の比率。求職者1人当たりの求人数が何人であるかを示す。有効求人数はハローワークの求人票を元に集計。

提供:建通新聞社