名古屋市住宅都市局は、名東区の市営住宅、猪子石荘の建て替えに向けた基本計画検討に着手する。31棟1305戸の大規模団地で、建て替え後は全体700戸程度を配置することとし、本年度内に配置プラン案をまとめる考えだ。事業を先行するのは団地南側エリアで、局内で方針を決め次第、居住者へ建て替え整備の説明を開始する見込み。
南エリアは、市道猪子石第46号線より南側に位置し、4〜8号棟、14〜16号棟、21〜24号棟、29〜31号棟が所在する。いずれも鉄筋コンクリート造5階建て。戸数は30〜55戸程度。すでに新規入居者の募集は停止している。
本年度に外注する基本計画検討では、団地全体の配置プラン案を考える他、第1工区の検討、造成計画、保育園の位置、移転計画などを検討する。第1工区は、南エリア中央北側にある広場に新住棟を建設するか、既存住棟敷地で確保する考え。造成は、既存の石積み擁壁を生かすか別途新たな地盤レベルを設けて擁壁を整備するかで検討する。猪子石第一保育園は、現位置または南エリアに移転するかで配置案を検討する。
同局が20年3月にまとめた、市営住宅アセットマネジメント方針では、30年までに17団地の建て替えに着手する方針を示していた。今回、猪子石荘の建て替え検討を開始したことで、同方針に示していた管理戸数1000戸以上(事業開始前)の市営住宅(城北荘、戸田荘、氷室荘、猪子石荘)の建て替え着手には道筋が付いてきた。
提供:建通新聞社