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日本工業経済新聞社(群馬)
2024/05/08

【群馬】県利根沼田農業農村整備課の24年度主要事業

県利根沼田農業事務所農村整備課(齊藤健司課長)は2024年度の事業概要を明らかにした。4事業6地区で23年度繰越予算を含み6億3000万7000円の事業費を確保した。23年度に事業採択された昭和村糸井地内の追分地区には1億7756万円を計上し、初弾工となる幹線水路の新設など、管路工総延長6qを計画している。牛の平地区は23年度の補正予算も含め2億2218万6000円を充て、区画整理と水路整備を進める。
農村地域防災減災事業として進める追分地区は、赤城北ろく用水から農業用水の需給を受ける地域のひとつ。既設の石綿セメント管が布設から50年近くが経過したことで劣化がみられており、漏水が発生している状況。漏水によって畑の表土が流失し陥没するといった営農への影響や、石綿管が破損した際に農業者等への健康被害が懸念されるため、大規模な管の布設替えを計画している。
同地区の事業範囲は144ha。既設の石綿セメント管を撤去し、塩化ビニル管を新設する。石綿管撤去の総延長は16q、新設する管路はφ75o〜400oで、延長は約19q。このうち幹線水路は延長2・9q、支線水路は延長16qとなっている。
24年度は幹線水路の新設を延長約2・5qで行うほか、総延長約6qの管路工を計画している。
同事業として、北ろく赤谷地区の舗装復旧工事延長1・1qも予定している。
このほかの主な事業は次の通り。
【牛の平地区】
同地区は周囲を山に囲まれた20haの農地。遊休農地化が課題となっており、同事業において12・8haの区画整理や取水施設整備を計画。中山間地域農業の成長産業化を見込んでいる。
24年度は地区外道路の舗装工事に向けた上層路盤工までの整備を延長280mで予定している。23年度3月には調整池(ファームポンド)幅5m、長さ15mに対して深さ3・5m、φ150oの導水管路新設工事を延長0・6qで発注したほか、φ75o〜150o、延長1・2qの地区内管路新設工事などを実施。導水管路工を反町工業(沼田市)と今井工業(片品村)がそれぞれ受注。地区内管路工については角田建設工業(片品村)が担当した。
【和見堤地区】
みなかみ町石倉地内の和見堤地区では、ため池改修工事として洪水吐と取水施設を改修予定。洪水吐は延長31・3mで、取水施設は斜樋管φ150o、取水孔φ75oを5カ所設置し整備を行う。同堤は堤高5・55m、堤頂長63mの規模。単年度での事業となる予定。
【追貝平1期地区】
1974年に県営かんがい排水事業で完成した地区で、老朽化する各施設の補修を進める。2024年度は開水路の改修を延長60mで計画。既設の水路壁が傾きかけていて、水路断面が確保できなくなる可能性があるため撤去し幅1500o、深さ700oで新たに整備する。また、傷みがみられる調整池の天端コンクリートの補修も予定している。1期地区は24年度で完了予定。