横浜市総務局は、市立大学2病院と医学部などの再整備に向けた基本計画案を2024年度にまとめる。25年度にパブリックコメントを経て計画を策定する予定。これに伴う支援業務をシステム環境研究所東京事務所(東京都中央区)に委託した。新病院を浦舟地区(南区)に、医学部などを根岸住宅地区(中区・南区・磯子区)にそれぞれ整備する方針の下、建築資材費の推移などを見極めながら事業手法や施設規模を決める。
市大付属病院は福浦キャンパス内(金沢区福浦3ノ9)の敷地面積9万4470平方bに立地。地下1階地上10階建て・延べ床面積6万2014平方bの病院施設(674床)と、複数棟の医学部施設、先端医療科学研究センターなど総延べ床面積11万2734平方bの施設で構成している。
一方、市大付属市民総合医療センターの所在地は南区浦舟町4ノ57の敷地面積1万8826平方b。地下2階地上15階建て・延べ床面積5万5753平方bの本館(679床)と救急棟(47床)、研究棟、駐車場棟の総延べ床面積8万3294平方bの施設が立地している。
市民総合医療センターの敷地に付属病院の機能を移転・集約するとともに、医学部と研究施設を米軍・根岸住宅地区に整備する。
20年度に再整備構想を策定した段階では、根岸住宅地区に全ての機能を集約する案を示していた。ただ、交通量アクセスや建築資材費の上昇などが課題となり、計画を見直すことにした。
再整備に当たり、PFIをはじめとした民間活力の導入を想定している。病院機能を維持しながら部分的に解体と建設を繰り返すローリングでの工事を前提に、工法や工事期間、事業手法を基本計画の中で検討する。基本計画案の策定から全面開院・開校に至るまで15年間程度を見込む。
* * *
根岸住宅地区を巡っては、土地の返還を見据えて国が原状回復を進めている段階。この作業の進捗に合わせて返還時期を日米間で協議することになっている。
提供:建通新聞社