秋田市新エネルギー産業推進室は、再生可能エネルギー関連企業の誘致に向け、意向調査の公募型プロポーザルを開始。首都圏等の発電、次世代エネルギー、脱炭素など関連企業約1,300社を対象としたアンケートを実施し、営業先として有望な上位30社をリスト化。5件以上にアポイントを取得して業務受託者と市の担当者が企業を訪問し、誘致施策を提案する。県が秋田市下新城に整備する再エネ工業団地への誘致も含め、秋田市内への誘致を目指す。
今年3月に市が策定した「秋田市新エネルギービジョン」では、「新エネルギー関連産業の秋田市への集積」「クリーンエネルギーの地産地活」を基本理念としている。また、本県沖では洋上風力発電事業が先進的に進み、関連する再エネ発電事業者の進出や、クリーン電力を必要とする水素・アンモニア・合成燃料製造といった再エネ関連企業の進出が期待されている。市はこれらの状況を踏まえ、関連企業に意向調査を行って企業立地の促進を図る。
公募型プロポーザルを開始した進出意向調査業務では、首都圏などの約1,300社を対象にアンケートを実施。対象事業者は◇発電事業関連(風力発電、太陽光発電、バイオマス発電の各事業と各部品製造、蓄電池関連機器製造を行う事業者)◇次世代エネルギー関連(水素・アンモニア・合成燃料の製造および供給、同エネルギーを使用する事業者)◇脱炭素関連(CCS関連事業〔輸送・掘削など〕、ブルーカーボン関連事業者)―。
このほか、◇事業活動の消費エネルギーを、100%再エネで調達することを目指すRE100参加企業 ◇秋田市新エネルギービジョンに資する関連事業者 ◇再エネ関連および脱炭素製造事業に関連するサービス業を行う事業者―も対象とする。
調査対象地域は原則として首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)。アンケートの結果を分析したうえで有望な上位30社程度を営業先とする企業リストを作成。5件以上アポイントを取得し、対象企業の地方進出意欲や設備投資、研究開発課題などについて情報を収集する。
企業訪問は「マッチング訪問」として、市の担当者に受託者がファシリテーター(調整者)として同席。秋田市への進出に向けた具体的な誘致施策を提案する。
市によると、アポイントを取得する企業だけでなく、リスト化された有望企業も含めて誘致を提案したい考え。進出地は再エネ工業団地だけでなく、市内にある他の工業団地や産業団地など、全域で対応する方針。
なお、プロポーザルのプレゼンテーション・ヒアリングは6月4日に市役所で行われる(公募の詳細は発注情報欄に掲載)。
提供:
秋田建設工業新聞社