金ケ崎町社会福祉協議会は、新しい福祉センターの建設を計画している。現在の福祉センターは築50年以上経過し、施設の更新が必要となっていることなどから、多目的で複合型の交流施設として現在の敷地内に新たな施設を建設するもの。24年度は基本・実施設計を行い、25年秋頃までの着工を目指す。8日付で公募型プロポーザル方式により「金ケ崎町福祉センター建設設計業務」を公告した。
金ケ崎町西根南羽沢43番地内にある現在の福祉センターは、1972年に町が建設し、2012年に同協議会に無償譲渡した。築後50年余りが経過した現施設は鉄筋コンクリート造2階建てで、2階の大会議室などの利用に当たっては高齢者や障がい者が不便を来すケースもある。
新たに建設する福祉センターについて同協議会は「子どもから高齢者、障がい者など多くの人たちが気軽に楽しみながら過ごすことができる多目的で複合型の交流施設にするとともに、災害時の福祉避難所としての役割を果たす施設を目指す」とする。
施設機能としては、「福祉災害避難所と災害ボランティアセンター機能」「福祉総合相談所機能」「地域福祉活動の拠点」「子どもから高齢者や若者、子育て女性など誰でもが集える機能」「多目的な交流施設機能」などを掲げている。
新たな福祉センターは、鉄骨造を基本とした平屋建て(一部2階建て)で、延べ床面積は1200平方b前後を想定。全てを1階で完結できるよう平屋建てとして、バリアフリー化により利便性の向上を図る。施設内には多目的ホール、事務室、各種相談室、会議室兼相談室、更衣室(男女)、小会議室、中会議室、大会議室、文書保存室、その他(収納庫、洗濯室)などの設置を予定している。
多目的ホールについては、誰もが気軽に交流できるスペース、キッズスペースなど子どもの居場所、ミニキッチンなどの整備による子ども食堂対応スペース、各種展示スペースなどとしていく考え。大会議室は福祉避難所、災害ボランティアセンター、介護予防などとしての活用も図っていく考えで、これらを踏まえた動線に配慮した配置とする考え。
利用者が頻繁に訪れる事務スペースや相談スペース等については、動線やプライバシーに配慮する。ほか、ワークステーションやデイサービスセンターなど既存施設との連携がしやすい動線にも配慮した施設の配置を図る。
同協議会では8日付で、公募型プロポーザル方式により「金ケ崎町福祉センター建設設計業務」を公告した。参加表明書の提出期限は24日午後4時半までで、一次審査通過者は技術提案書を7月10日午後4時半までに提出すること。第2次審査結果の公表は7月下旬、契約は8月上旬を予定している。24年度は基本・実施設計を行い、25年10月ごろまでの着工を目指す。
提供:日刊岩手建設工業新聞