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建通新聞社(中部)
2024/05/08

【愛知】名市 環状線北側の無電柱化へ共同溝着手

 名古屋市緑政土木局は、市管理道路の無電柱化で2024年度、約22億円の事業費を投入して工事を展開する主な5エリア(名古屋環状線の北側、西側、南側、梅ノ木線、旧名古屋競馬場付近)で工事を進めるとともに、梅ノ木線の電線共同溝設計約1・8`を進める計画だ。名古屋環状線の北側区間は、本年度に本体設置工を開始する。
 環状線北側区間は、国道22号から東側、国道19号接続部までが対象区間となる。本体工を開始するのは、国道22号交差部から東側の0・7`区間と、江川線交差部の東側0・4`区間のいずれも道路南側。同区間の道路北側のインフラ移設は引き続き調整中とした。
 名古屋環状線の無電柱化で、電線共同溝設置工事の進捗が最も進んでいるのは、環状線の西側に当たる黄金橋前後区間(黄金通、五月通)のエリア。道路延長約3`のうち、3分の2(道路延長約2`)の区間で共同溝敷設を完了。施工延長で約1・5`を今後進めていく。移設が必要なインフラ占用管が一部残っており、本年度にめどをつけるべく調整中としている。
 環状線南側の笠寺工区は、国道247号と交差する港東通交差点〜東海通と交差する桜本町1交差点までの道路延長約5・2`が対象区間。共同溝設置延長ベースで約1`の工事を完了。本年度は、南区役所付近の道路(南側)延長0・4`の共同溝設置を進める。
 梅ノ木線は、国道1号と交わる白鳥橋西交差点から江川線交差部までと、金城ふ頭近くが整備対象。千年交差点付近の道路延長1・2`区間が現在整備区間で、そのうち道路延長0・8`で設置工を完了。残る0・4`をインフラ移設調整中としている。
 設計は、野跡交差点〜金城橋手前までの延長約1・8`で行う。
 旧名古屋競馬場付近の無電柱化は、環状線沿い区間の0・4`の設置を終え、今後復旧を行う。本年度の本体設置工は、東海通沿いの0・45`を予定しており、今後工事を展開していく。
 国道247号で検討している民間活力導入は、当初は23年度内に方針を決める予定だったが、継続して検討することになった。課題はコスト面で比較優位性がないことにありそうだ。候補路線は、新堀川渡河部南側〜柴田本通1交差点間の延長4・5`を設定している。
 市の無電柱化は、第1次緊急輸送道路を優先して整備しており、このうち、工事は名古屋環状線と梅ノ木線がメインとなっている。無電柱化の事業費は、18年度の約2億円が本年度は約22億円となった。整備費用と期間がかかるが、災害時の道路閉鎖防止や電線類の被害軽減を通じて都市防災機能が向上するのをはじめ、道路の見通し改善、良好な景観形成といったメリットは大きい。


提供:建通新聞社