仙北市は、次の世代に向けた庁舎機能の移転・集約に関し、角館上野庁舎となる旧角館総合病院の管理棟改修設計と、病院棟解体設計をそれぞれ今月中旬に公告する。管理棟改修は設計を7年1月までにまとめ、同月の着工を目指す。病院棟は9月に着工し、7年3月までの7カ月間で解体する方針。角館上野庁舎の開庁は8年1月の予定で、西木庁舎にある教育委員会や田沢湖庁舎にある総務部の一部、企画部を移転。総事業費は約19億6,000万円としている。
庁舎機能の移転・集約は、旧角館総合病院の管理棟を改修して田沢湖・西木の庁舎にある総務部、企画部、教育委員会、各行政委員会の機能を移転し、角館上野庁舎とするもの。旧病院棟は解体し、跡地を駐車場として利用する。
当初は田沢湖庁舎にある機能を全て移転するため概算事業費を約19億9,000万円と試算していたが、本庁舎機能を田沢湖に残すことで3,000万円の削減につながった。田沢湖庁舎には総務部総務課、事務事業総合調整室、総合防災課を残すほか、議場もそのままとする。
旧角館総合病院の管理棟は、平成3年に建設された鉄筋コンクリート造3階建て、延べ床面積3,389.64u。病院棟は昭和44年に建設された鉄筋コンクリート5階建て、延べ床面積10,987u。平成29年に病院は新築移転し、建物は残されたままとなっていた。老朽化の激しい病院棟は、これまで安全面などから速やかな解体を望む声が住民などからあがっていたが、財源の確保が課題となっていた。管理棟を改修し庁舎機能を移転・集約することで、合併特例債や過疎債を活用し、実質的な市の負担額を削減する。
提供:秋田建設工業新聞社