国土交通省岡山河川事務所は、2024年度からの新規事業として吉井川西大寺地区の洪水防御築堤事業に着手する。24年度は、民間企業敷地に関連した築堤・耐震対策に必要な補償を実施する。また、25年度以降は工事のための設計を順次進め、工区割りして複数年度で整備を推進する。
場所は岡山市東区金岡東地先の吉井川右岸側。河口から高潮堤防築堤などを進め九蟠港を含め約2・2`ポスト付近まで整備が完了しており、この延伸部分となる日本エクスラン工業(岡山市東区)南東側から、岡山ブルーラインが渡河する橋梁がある4`ポスト付近までの、延長約1・8`を対象に築堤と耐震対策を図る。
吉井川西大寺地区は堤防未整備で、浸水想定区域には吉井川と百間川に挟まれた格好で岡山市街が広がり、氾濫した場合は予備設計は復建調査設計(岡山市北区)。甚大な浸水被害が発生する恐れがあるため、早期に安全性向上を図る。築堤および耐震対策を実施した場合、当該地区で戦後最大規模の「平成10年10月洪水」と同規模の洪水・浸水被害が防止できる効果がある。
24年度の補償は、日本エクスラン工業の吉井川からの物資搬入設備周辺など築堤に必要な敷地を対象に実施する見込み。整備延長が1・8`と長いことから、25年度以降は段階的に整備を進めていく見通し。予備設計は復建調査設計(岡山市北区)。
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提供:建通新聞社」