関東地方整備局は26日、2024年度における千葉県内の道路関係予算の概要を明らかにした。事業費は、維持管理費、調査費などを除き161億9500万円。千葉北西連絡道路と新湾岸道路の事業化に向け、計画段階評価を進めるための調査および概略ルート・構造の検討を実施する。そのほかの路線の未整備区間については、道路網の課題等を調査し、優先区間の検討や整備効果の整理などを進める。主要事業は、千葉国道事務所と常総国道事務所の「国道468号首都圏中央連絡自動車道(圏央道)」、千葉国道事務所と首都国道事務所の「国道357号東京湾岸道路(千葉県区間)」、千葉国道事務所の「国道357号ポートアリーナ前交差点改良」、首都国道事務所の「国道464号北千葉道路(市川・松戸)」。北千葉道路(市川・松戸)では、市川市堀之内〜大町L3・5km(一般部)などの整備に向け、年度内に調査設計をまとめるとともに、市川・松戸地区の用地買収に着手する。
新規事業は、千葉国道事務所による国道16号船形地区(上下)と東金野井地区(下り)の無電柱化に向けた電線共同溝の整備。
事業費の内訳は▽圏央道=72億3300万円(千葉国道68億3300万円、常総国道4億円)▽東京湾岸道路(千葉県区間)=30億9600万円(千葉国道と首都国道の総計)▽国道464号北千葉道路=1億円(千葉国道)▽国道51号北千葉拡幅=3億500円(同)▽国道51号成田拡幅=3億円(同)▽国道51号大栄拡幅=1億円(同)▽国道127号防災=3億円(同)▽国道357号湾岸千葉地区改良(蘇我地区)=3億円(同)▽国道357号江戸川左岸高架橋海側架替=3億5000万円(同)▽国道16号船形地区(上下)電線共同溝ほか15か所=17億8800万円(同)▽国道298号東京外かく環状道路(千葉県区間)=3億3700万円(首都国道)▽北千葉道路(市川・松戸)=9億円(同)。
そのほか、交通安全事業費として、ポートアリーナ前交差点改良ほか4か所3億3600万円、国道16号道の駅「やちよ」リニューアルなどに7億5000万円を確保している。
圏央道に関しては別途、財政投融資を活用し、茨城県境〜大栄ジャンクション(JCT)の4車線化と、大栄JCT〜松尾横芝インターチェンジ(IC)の整備加速を図る。
電線共同溝事業は、年度内に本体工事、引き込み連系管路工事、路面復旧工事などを実施する。対象は、船形地区(上下)のほか▽国道6号=陣ヶ前地区、胡録台地区(下り)、馬橋地区(下り)、我孫子3地区(下り)▽国道14号=幕張本郷地区(下り)▽国道16号=東金野井地区(下り)、大青田地区、松ヶ崎地区(上下)、米本地区(下り)、村上地区、市原地区(下り)、貝渕地区▽国道51号=十余三地区(下り)▽国道127号=北条2地区。
交通安全事業におけるポートアリーナ前交差点改良は、年度内に調査設計をまとめる。歩行者の横断距離を短縮し、車両と歩行者・自転車との交錯減少により、人対車両事故の低減を図る。
そのほか、年度内における事業内容は▽圏央道=茨城県境〜大栄JCTの神崎パーキングエリア(仮称)改良工事、大栄JCT〜松尾横芝ICの調査設計および多古地区公共補償・改良工事(東日本高速道路と共同事業)▽東京外かく環状道路(千葉県区間)=調査設計、市川地区の用地補償・電線共同溝工事▽北千葉道路(市川・松戸)=調査設計、市川・松戸地区の用地買収▽北千葉道路=調査設計、北須賀地区など改良工事▽北千葉拡幅、成田拡幅、大栄拡幅=調査設計、用地買収、改良工事▽127号防災=調査設計、南無谷トンネルなど用地買収、金尾橋下部工事、川名富浦地区改良工事▽湾岸千葉地区改良(蘇我地区)=調査設計、塩田町〜問屋町地区の用地買収、環境整備▽東京湾岸道路(千葉県区間)=塩浜立体区間の調査設計・塩浜地区改良工事・塩浜地区橋梁上部工事、船橋市域の調査設計・末広橋上部工事・末広地区改良工事・海老川大橋下部工事、検見川立体区間の調査設計▽江戸川左岸高架橋海側架替=床版架け替え工事。
北千葉用地着手で知事コメント発表
熊谷俊人知事は26日、北千葉道路(市川・松戸)の用地買収への着手が発表されたことに対して謝意を表した。
さらに「県としても沿線市と連携し、用地取得プロジェクトチームにより用地取得を支援するなど、国に最大限協力していく」との考えを示し、事業の強力な推進を求めた。