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建設経済新聞社
2024/05/07

【京都】城南団地建替え1期に着手 第3四半期に建築入札へ 第4四半期に電気・機械・EV

 京都府は、城陽市の府営住宅城南団地整備事業について、1期の新3号棟と新4号棟の工事に着手する。
 昭和41〜42年度に建設された城南団地は、老朽化が進行。現在の耐震基準に適合していない上、住棟及び住戸の設備等も古く、エレベーターの未整備などバリアフリーに対応していない。これらに加え、入居者の高齢化などにより、コミュニティの維持が困難になっている。
 これらの状況に対応するため建替えを行い、良質な住環境を整備することで、入居者の生活の安定に寄与するとともに、若い世代や子育て世帯の新規入居により、周辺地域を含めたコミュニティの活性化につなげる。
 城南団地は全体で敷地面積が9907・22uで、用途地域は第一種低層住居専用地域(建ぺい率50%、容積率80%)。最高高さ10mの制限がある。建替えは、現行法不適合事項の中でも近隣に影響を及ぼす、日影による高さの制限に抵触している3号棟、4号棟から行う。
 計画では現4棟175戸を解体し、新4棟110戸を整備。入居率は半分程度であることから、既存住棟の空家を改修して活用し、入居者に仮移転してもらい、順次、建替えを行う。入居者の負担を軽減するため、仮移転は最小限とする。
 主な流れは、@既存1号棟・2号棟空家改修を行うA既存3号棟・4号棟の入居者の仮移転B既存3号棟・4号棟を解体する[1期工事]C新設3号棟・4号棟の建築[1期工事]D既存2号棟入居者の新設3号棟・4号棟への移転E既存2号棟を解体する[2期工事]F新設2号棟の建築[2期工事]G既存1号棟入居者を新設2棟へ移転H既存1号棟を解体する[3期工事]I新設1号棟の建築[3期工事]J新規入居者の受入れ。
 @については、城南団地(第1号棟・第2号棟)建替推進工事として、既存棟の第1号棟(RC造5階建、階段室型)7戸、第2号棟(RC造5階建、階段室型)19戸の計26戸の空家修繕工事を行う。令和5年10月開札で堀井建設(城陽市)が落札。工期は90日間。
 Bについては、府営住宅城南団地(第3号棟・第4号棟)解体除却工事として、既存住棟の第3号棟(RC造5階建、延2435u、廊下型、55戸収容)、既存住棟の第4号棟(RC造5階建、延1065u、廊下型、25戸収容)などを解体除却する。令和6年1月開札で津田建設工業(京都市西京区)が落札。工期は240日間。
 既存2棟の解体後、新3号棟として、W造一部S造3階建、延約2300u(2K25戸、2DK6戸、3DK2戸の計33戸収容)、新4号棟としてW造一部S造3階建、延約1200u(2K16戸、3DK1戸の計17戸収容)を建設する。ZEH水準(ZEH−M Oriented以上)として整備する。
 住戸面積は2Kが約40u、2DKが約50u、3DKが約65u。なお第2期工事以降では子育て世帯等の新規入居を想定し、3タイプの住戸を組み合わせて整備する。
 共用廊下、新3号棟ピロティ及び新3号棟−新4号棟間の渡り廊下はS造とする。昇降機設備は新3号棟、新4号棟に1基を設置(9人乗り、45m/s)。太陽光発電設備は各棟屋上に設置する。
 このほか附帯施設として、防災室(新3号棟内に確保)、ポンプ室、駐輪場(既製品90台確保)、ゴミ置場、屋外整備(駐車場整備12台分を含む)、エレベーター棟(S造)、屋外階段(S造)を予定。
 既存解体を含め第1期工事は令和5〜7年度、第2期工事は令和7〜9年度、第3期工事は令和9〜11年度を予定。
 概算事業費は約34億円を見込む。
 令和6年度発注見通しには、一般競争入札で4件の工事を盛り込んだ。
 城南団地新築工事(建築)(債務負担行為)は第3四半期(10〜12月)に入札。概要は府営住宅2棟の新築工事。発注種別・等級は建築一式T。
 同(電気)(債務負担行為)は第4四半期(令和7年1〜3月)に入札。概要は府営住宅2棟の新築工事に伴う電気工事。発注種別・等級は電気T。
 同(機械)(債務負担行為)も第4四半期に入札。概要は府営住宅2棟の新築工事に伴う機械設備工事。発注種別・等級は管T。
 同(昇降機)(債務負担行為)も第4四半期に入札。概要は府営住宅2棟の新築工事に伴うエレベーター工事。発注種別はその他。
 4件とも工期は16ヵ月。
 府営住宅城南団地整備事業(第3号棟・第4号棟)実施設計は令和5年11月開札で住建設計(京都市下京区)に決定。設計工期は令和6年8月30日まで。