秋田市観光振興課は4月30日、老朽化したふるさと温泉「ユアシス」の大規模改修設計業務を公告、今月22日に開札する。工事費は8億4,500万円程度で、来年7月の着工、8年7月の完了を目指す。劣化度調査で健全だった躯体を生かしながら、外壁や建具、内装、塗装、耐震、昇降機設備の改修や外構などを行い、全面リニューアルする。なお、劣化度調査は小野建築研究所が行った。
ユアシス(雄和神ケ村字舟卸145−2)は平成7年度に建設された鉄筋コンクリート造2階建て、延べ面積 1,720.13u(建築面積 1,283.27u)の施設で、敷地面積は2,194.58u。1階は温泉やレストラン、休憩室、2階は大広間や休憩コーナーなどで構成している。
改修計画の素案によると、屋根葺き部や軒先では雪庇・つらら対策を実施。1階の改修のうち、温泉ではうたせ湯を廃止し白湯(わかし湯)を新設、浴槽を更新するほか、洗い場改修(洗い場範囲の拡幅、水栓等設備の更新)、サウナ改修(ドライサウナ範囲拡幅、ミストサウナ廃止、かけ湯コーナー新設)、大風呂の改修(防水層更新およびタイル貼り)を実施。ロッカールームの更衣棚配置(造作)、トイレの建具位置変更、化粧コーナーの洗面器改修(4基→3基)も行う。
家族風呂では洗い場改修(3カ所→2カ所)、脱衣室へのくつろぎスペース新設および更衣棚配置(造作)、トイレ改修などを行う。
また、休憩コーナー全体をバリアフリー化し、レストランとの間の建具位置の変更を検討。事務室では造作カウンターの配置や厨房用トイレの廃止等に伴う平面プランの変更を行う。ロビーでは床カーペット敷のフローリング仕上げへの変更、売店コーナーの設置を実施。このほか下足棚配置(造作工事)、風除室への腰掛け配置(造作)も行う。
2階ではリラクゼーションルームを広間スペースに、コミュニケーションルームを従業員控室にそれぞれ改修するほか、大広間ステージ裏の倉庫範囲拡幅や可動間仕切りの追加、トイレ改修を実施。既存の宿泊室は洋室に改修し、ベッドを常設する。
来年度に発注する工事のうち、建築では防水、外壁、建具、内装、塗装、耐震、環境配慮、昇降機設備の各改修工事や外構工事などを実施。電気設備では受変電、幹線・動力、電灯・コンセント、誘導灯・非常用照明、構内交換・情報通信、テレビ・監視カメラ、非常放送、自動火災報知、機械警備の各設備を改修する。機械設備の空調では空気調和、換気、自動制御の各設備、給排水衛生設備では衛生器具、給水、給湯、排水、浄化槽、消火、厨房、ガス、ろ過、温泉、サウナ、昇降機の各設備を改修する。
提供:
秋田建設工業新聞社