愛媛県内の公立病院(市町)は、2027年度までを目標年度とする病院経営強化プランをまとめた。持続可能な地域医療提供体制を確保するため、国の公立病院経営強化ガイドラインに基づき、公立病院の経営強化を目指すもの。限られた医師・看護師など医療資源の効率的活用や公立病院の新設、建て替え・増改築事業の計画づくりに必要となる機能・設備の充実や施設・設備の最適化などを盛り込んだ。
県内の対象は11病院。宇和島市の宇和島病院や吉田病院では、施設修繕の適正化などに努める。津島病院では、施設・設備共に老朽化が進んでいるものが多く、特にライフラインは最適な更新方法やその規模を今後検討する。
八幡浜総合病院(八幡浜市)では、病院本館について改築後15年から20年をめどに大規模改修を検討するとともに、医師住宅A棟の改築を25年度までに、2棟目となる看護師などの職員住宅の建設に向けて協議を開始する。周桑病院(西条市)では、現時点で病院施設の更新計画はないとした上で、今後建物の老朽化が進む中で施設・設備機能について方針を考えていく。大洲病院(大洲市)でも建物などが築後28年を迎え、更新、ダウンサイジング、複合化などについて適切な方策を検討していく。西予市の市民病院と野村病院では、つくし苑を含めた再編を視野に入れつつ、適正な施設の維持管理に努めていく。
久万高原町立病院では、長寿命化計画の策定を行いつつ、新病院建築について調査研究を行う。北宇和病院(鬼北町)では、築27年が経過し今後採算性・将来の病院の規模などを十分に検討しながら改修などを実施していく。一本松病院(愛南町)では、本館棟が法定耐用年数を超過するなど、今後は施設の老朽化状況、医療環境の変化などを考慮しながら、改築する病院の年度や規模などを総合的に判断する。
提供:建通新聞社