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建設新聞社
2024/04/30

【東北・秋田】378億で西松・奥村・フジタJV/鳥海ダム本体1期

 東北地方整備局は、WTO対象一般競争入札で秋田県由利本荘市に建設する鳥海ダムの本体建設第1期工事を今月17日に開札し、378億円で西松建設・奥村組・フジタJVに落札決定した。評価値は0・5092。
 入札者はこのほか前田建設工業・安藤ハザマ・日本国土開発JV、熊谷組・青木あすなろ建設JV、鹿島・竹中土木JV、清水建設・大豊建設JVが参加し、大成建設・佐藤工業・岩田地崎建設JVは無効だった。予定価格は408億2597万円、調査基準価格は375億5989万円。
 由利本荘市鳥海町百宅地内の子吉川上流部に計画している鳥海ダムは、堤高81b、堤頂長380・4bの台形CSGダム。総貯水容量は4680万立方b、有効貯水量は3900万立方b。地表から約40b河床を掘り下げて基礎岩盤上に構築し、安定性確保のため40b埋め戻す。また、CSG材の砂礫は曝気を要する。
 ダム建設地点の計画高水流量780立方b/秒のうち700立方b/秒の洪水調節効果をはじめ、流水機能維持、水道(最大2万0670立方b/日)、発電(最大出力990`h)を担う多目的ダムとなる。
 概算建設費は約1990億円。工期は2032年度までを予定する。本体実施設計と本体詳細設計などは建設技術研究所、施工計画詳細検討と堤体材料試験などはドーコン、ダムグラウト検討はニュージェックがそれぞれ担当している。
 工事概要は、第1期として堤体の半分強を構築する。本体基礎掘削工は全量の約84万5000立方b。材料採取工も全量の約359万6000立方b。CSG打設は全量約147万立方bのうち約116万2000立方b。コンクリート打設は全量約24万2000立方bのうち約10万9000立方b。基礎処理工は全量約4万4000bのうち約2万1000b。このほか法面工、濁水処理設備運転工、雑工、仮設工が各一式。
 主要資材は、コンクリート約1万4500立方b、セメント約28万3700d、鉄筋約780d。工期は1634日間で28年11月10日まで。第2期工事は随意契約を予定する。
 発注済みの主な工事は、仮排水トンネルと仮締切(地中壁)が前田建設工業、右岸上部掘削が西松建設、左岸上部掘削および仮締切は竹中土木がそれぞれ担当している。

 提供:建設新聞社