香川県は、地震・津波対策海岸堤防等整備計画を更新した。2024年度までに取り組むT期計画に続くU期計画は25〜34年度までの10年間を計画期間とし、T期計画の整備済み箇所と一連で整備することで効果が期待できる箇所などについてまとめた。U期計画は県管理の海岸堤防では高松港海岸など23海岸で約30`、河川堤防では相引川など21河川で約9`、市町が管理する海岸堤防では35海岸で約16`、合計約55`で、延長ベースではT期計画と同規模の整備を行う考えだ。
U期計画の概算事業費は県管理海岸堤防が111億円、市町管理海岸堤防が99億円、県管理河川堤防66億円、合計約276億円を見込んでおり、T期計画10年間の約247億円に比べて人件費や資材価格の高騰などの影響で増えている。
市町別では、県管理の海岸堤防では高松市内が延長6・6`で最も多く、丸亀市が5・7`、土庄町内が5・2`と続く。県管理河川堤防は三豊市内が最多の延長3・8`で高松市内が同2・2`で続く。市町管理の海岸堤防は高松市内の5・3`、さぬき市内の2・7`、土庄町内の2・1`など。
県は15年3月に約10年間のT期とその後の概ね10〜30年を整備目標とするU・V期として計画を策定。地震直後に堤防が沈下して甚大な被害が想定されるなど特に優先度が高い箇所などを15〜24年度の10年間を計画区間とするT期計画で、護岸の嵩上げといったハード対策に取り組んできた。このT期計画の最終年度を24年度に迎えることから、今回の更新で、U期計画で整備を行う箇所をより詳しく盛り込んだ。
V期計画では県管理海岸堤防約13`、県管理河川堤防約7`、市町管理海岸堤防約17`の合計延長約37`、概算事業費212億円を計画している。
提供:建通新聞社