日本工業経済新聞社(群馬)
2024/04/26
【群馬】東部農業事務所は2024年度の事業概要
県東部農業事務所農村整備課(勝又亮一課長)は、2024年度の事業概要を明らかにした。県営事業として排水施設整備やほ場整備、ため池改修工事等に5億4千万円の事業費を計上した。薮塚西部地区での雨水排水事業で、調整池1カ所の整備などを予定しており、同地区へ事業費2億5948万4000円を配分した。このほか、西長岡ため池の下池の工事に着手し、押え盛土工などを予定している。
雨水排水対策を計画する太田市大久保町や大原町などに広がる薮塚西部地域約500haのうち、大久保地区に続く2地区目として134・4haが事業化され、23年度に事業着手した。全体の主な工事内容としては、農業用用排水施設整備の排水路工9q、農業集落排水施設整備の排水路工3・9qと調整池7カ所(調整容量計2・7万t)の整備が見込まれている。農業用用排水施設および農業集落排水施設整備の排水路工は、300〜500oの落蓋式側溝および600〜1000oの自由勾配側溝で行う計画。同地区の調査計画資料作成業務はプロファ設計(伊勢崎市)が手掛けた。
24年度は調整池の底地買収および調整池1カ所の整備のほか、別の調整池や水路の測量・設計業務の委託などに2億5948万4000円の事業費を計上した。
県営事業の主な事業は次の通り。
【農業競争力強化農地整備事業】
太田市緑町地区のほ場整備は19年度に着手し、24年度は水路工60mの補完工などを計画しており、事業費2800万円を計上した。
【農業水路等長寿命化・防災減災事業】
西長岡ため池の耐震対策1カ所で工事を行う。西長岡ため池は3池で構成されており、上流から順に上池、中池、下池としている。24年度は下池の工事に着手する計画で、主な工事内容は堤体に押さえ盛り土を延長123m、700立方mで行う予定。事業費6000万円を計上した。設計業務はプロファ設計が担当。
ため池の詳細は◇上池=堤長273m、堤高5・3m、貯水量1万8900立方m◇中池=堤長242m、堤高3・2m、貯水量9000立方m◇下池=堤長235m、堤高3・9m、貯水量1万3900立方m−となっている。
【防災重点農業用ため池等緊急整備事業】
長手第2溜池で耐震および豪雨対策を図る。工事内容は、堤体に押え盛り土を延長58・5m、500立方mで実施。耐震補強工と洪水吐工の増設を行い、地震時および豪雨時の災害防止を図る。長手第2溜池は堤高3・8m、堤長65・6m、有効貯水量5200立方m、事業費4860万円を計上。設計業務はオウギ工設(前橋市)が手掛けた。
ため池の詳細は◇第1溜池=堤高5・0m、堤長100m、有効貯水量71・4立方m、◇第2溜池=堤高3・8m、堤長65・6m、有効貯水量5・2立方m−となる。