神奈川県企業庁は、設計・施工一括方式(DB方式)の第3弾として「藤沢市みその台4丁目付近配水管改良工事」を第1四半期中に発注する。実質的な初回となった2023年度の「平塚市ふじみ野1丁目付近配水管改良工事(DB方式)」では、通常の工事と比べて断水範囲を狭くすることができたなど、DB方式の有意性を確認した。更なる実施事例を得るため、24年度も試行を重ねる方針だ。
工事では、延長1260bの老朽管を耐震継手管付きのダクタイル鋳鉄管に更新する。設計を24年度に、工事を25年度に行う予定だ。工期は約17カ月。老朽管の口径は100_と200_で、管種は鋳鉄管。100_管は1968年度に、200_管は70年度に敷設された。施工場所は、藤沢市みその台4丁目付近。
募集に当たっては、前回と同様に、公告から提案書提出締め切りまでに十分な準備期間を確保する考えだ。
県内では、高度経済成長期に大量に敷設した管路が更新時期を迎えつつある。老朽管などの更新をスピードアップする必要があることから、企業庁ではDB方式を試行している。
2023年度末に設計が完了した平塚市内の案件では、設計段階から地元の施工業者の意見を反映し、施工がしやすいようバルブの位置を工夫した。企業庁の担当者は、「工事前の段階だが、利用者への影響を抑えることができた」と話す。
22年度に発注した「厚木市三田南1丁目付近配水管改良工事」は不調に終わったため、DB方式の実施事例は平塚市内の1件のみ。24年度末の工事完了後に、設計や工事の評価、課題点の洗い出しなどの検証を行う考えだ。
提供:建通新聞社