県土整備部は今年度、「若手技術者育成支援モデル業務」の試行に踏み切る。モデル業務は総合評価を採用して落札者を決定。業務経験に乏しい若手に、管理技術者として主体的に業務に携わってもらう。
技術者の高齢化が進むコンサル業界の担い手を確保する狙い。モデル業務の対象は45歳以下。各県土が「土木関係建設コン」の通常業務の中から1件程度を試行する。
試行にあたっては、地域密着型総合評価(800万円未満)を適用し、入札参加者には管理技術者に若手の配置とともに、指南役の「管理補助技術者」としてベテラン配置を求める。総合評価の技術点には管理補助技術者の保有資格(技術士、RCCMなど)を用いる。
また、モデル業務は優良業務表彰の対象外とし、地域密型の会社手持ち件数(受注減点)からも除外する。業務成績は配置技術者にはつかないが、会社業務成績評定点(3カ年平均)には反映させる。
部内では各県土が対象業務を選定中で、6月ごろから順次試行が始まる。
現行の総合評価では業務経験の少ない若手技術者を配置することが難しくなっている。モデル業務について、同部は「若手が責任ある立場から業務に触れるきっかけになれば」(県土総務課)と話している。
日刊建設工業新聞