近畿地方の公共工事を発注する国や地方公共団体、特殊法人など53機関から成る近畿ブロック発注者協議会が4月24日に開かれ、府県・政令市の週休2日対象工事について、発注者指定型にシフトするよう検討を求めた。市町村発注工事についても週休2日の実施に向けた支援や働き掛けを要請した。
公共工事の品質確保や働き方改革の推進に向けた取り組みについて、2023年度を振り返るとともに24年度の取り組みについて意見を交わした。
府県・政令市の週休2日対象工事の実施状況については、受注者希望型で発注した場合の週休2日の実施率が低いことから、「可能な限り発注者指定型での発注へのシフトの検討を」と呼び掛けた。また、市町村の週休2日対象工事の発注が喫緊の課題とし、取り組みを予定している市町村へのバックアップと、当面予定のない市町村にも地域発注者協議会を通じ働き掛けることを要請した。週休2日対象工事の実施が進んでいる滋賀県や兵庫県、福井県、神戸市の取り組みを共有した。
この他に、新・全国統一指標を踏まえた24年度の取り組みを各発注機関が報告した。近畿地方整備局は地域平準化率(工事)の目標値を0・89に設定し、発注計画段階で平準化率を満足できるように管理する。本年1〜2月に発注ロットヒアリングを行うなど、事務所単位での平準化率の管理を実施するなどとしている。また、23年度に引き続き、直接訪問し、市町村が抱える課題などを把握、共有した上で国や府県が支援する「市町村キャラバン」を各府県1市町村以上実施していくとした。
近畿地方整備局からの情報提供では、「市町村キャラバン」実施後のフォローアップアンケート結果などを公表し、市町村の首長への働き掛けの効果を確認した。また、23年4月から近畿地方整備局や管内府県・政令市で行ってきた毎月第2土曜日の「建設現場一斉閉所」の取り組みを、6月から毎月第2・第4土曜日に拡大して実施していくことを提案し、全会一致で実施を決めた。
提供:建通新聞社