県建設工事等入札契約審議会(会長・太田隆夫鳥取大学工学部教授)は19日午後、審議を続開し、谷口工務店の工事成績に対する不服申し立てを棄却した。同社は工事完成図に契約図面以外の記載を求められたと異議を唱えていた。
現場は昨年11月に完成した国道373号郷原工区改良工事。工事成績は85点だった。
工事検査では、工事完成図に舗装構成と伸縮装置復旧の補強鉄筋にかかわる記載が確認できないとして、チェックが入らなかった。
同社の担当者は、受注者協議で指示された伸縮装置復旧の整理は、日々の施工管理内で実施していた。「そもそも、工事完成図は契約図面に基づいて作成するものではないか」と主張した。
これに対し工事検査課は、工事完成図書には施設管理に必要な全ての図面が含まれると説明。その上で「契約図面は契約時の設計図書の一部。契約図面に記載がなかったから、工事完成図に記載しなくてもよいというものではない」と反論した。
入契審の太田会長は、審議の結果「棄却とする。(工事完成図に)記載されるべきものが記載されていなかった」と結論付け、申立人の訴えを退けた。
日刊建設工業新聞