滋賀県琵琶湖環境部は、今年度から4ヵ年で「琵琶湖流域下水道・高島浄化センター水処理施設(5号池)」の増設工事に着手する。所管の同部下水道課では、工事発注に必要な詳細設計を急ぎ、今年度の第3四半期に総合評価一般による入札を予定。落札決定後、速やかに着工、28年3月末の完成を目指す。設計は日本水工設計が担当。
高島浄化センター水処理施設(5号池)の増設は、高島浄化センター(高島市今津町今津)内において▽最初沈殿池・幅7b×長さ7b×深さ3・8b×1池、▽生物反応槽・幅7b×長さ37・5b×深さ6b×1池、▽最終沈殿池・幅7b×長さ30b×深さ3b×1池を施工するもの。工事としては、掘削1万3700立方b、コンクリート工3560立方b、基礎杭(既成杭φ700〜1000_×H15〜17b×125本)他。工期は約40ヵ月間。増設完成後には供用に向けた設備工事が別途、進められることとなる。
高島地域では、1979年度に流域下水道整備に係る基本計画策定のための基礎調査を実施。その結果を踏まえて地元市町と協議し、マキノ町、今津町、新旭町、安曇川町、高島町の旧5町を対象として整備を行うことを決定。これを受けて、87年度に基本計画を策定、同年度の6月からは環境影響調査に取組み、90年2月に都市計画を決定し、同年9月に都市計画法・下水道法の事業認可を取得、1991年度に管渠工事に、92年度に処理場の工事に着手し、97年4月から処理能力3800立方b/日で、一部地域で供用をスタート。2009年度末時点では1万6400立方b/日の処理能力を有し、幹線管渠は総延長27・3qが完成し、流入量の増加に応じて順次増設が行われている。下水道処理方式は、凝集剤添加活性汚泥循環変法、凝集剤添加多段硝化脱窒法および砂ろ過法を採用。全体計画では、処理水量(日最大)は約2万9400立方b/日。
提供:滋賀産業新聞