銚子市は、公民連携による旧公正會舘と周辺地域の利活用について事業化を検討している。夏までに(仮称)まちづくり協議会を設立し、旧公正會舘を中心とする中央地区を含むことを前提に事業対象範囲の検討などを進め、周辺地域の目指すべき将来像やまちづくりの方向性を示すエリアビジョンの年度内の策定を目指す。エリアビジョンには、旧公正會舘の利活用方針と修繕計画を示す。当初予算に、エリアビジョン策定経費750万円を確保した。
旧公正會舘は、新生町2―1―5に所在。敷地面積は891・27u。公正図書館が北側に隣接している。
建物はRC造一部S造2階建て、建築面積524・6u、延べ床面積1012・2u。濱口儀兵衛・ヤマサ醤油10代当主により、1926年度に建築され、2022年4月に国の登録有形文化財となった。現在は中央地区コミュニティセンターとして利用されている。
当初は、文化財保護法に基づく旧公正會舘の「保存活用計画」を策定し、文化庁の補助事業を活用して修繕を行う計画だった。
しかし、越川信一市長は24年度の施政方針において、体験学習型観光の充実を図るため、旧公正會館とその周辺地域の利活用について公民連携事業の事業化を検討し、地域の特徴や課題を整理した上で、方向性をまとめるとした。
20年12月に文化庁が認定した「文化財保存活用地域計画」では、歴史文化観光の拠点施設として整備することも視野に、旧公正會館の今後の活用を検討していくとした。